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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

ストレスとツリーと鳥

2011年01月04日(火)

きのうは胃痛で七転八倒しておった。仕事にもなんにもなりゃしないのであった。この頃この頑健なあたしが、120まで生きるとF子先生に証言されたこのあたしが、胃痛だ頭痛だ下痢だ吐き気だ眩暈だ皮膚のトラブルだと、マイナーなとこにがたが来ておる。どう考えても「ストレス」と「年」が原因なので、手のうちようがない。せめてはごはんを食べようと思い、白ごはんを炊いて、ひとりで食べている。きょうはクリスマスツリーを片づけた。種類別に分けて(光、月、星、鳥、動物、くだもの)もろいものは紙でつつんで、あるいはプラスティック袋に小分けにして、ていねいにしまうのである。今はまるはだかの木が立っている。あしたそれを切って庭ゴミに出す。数年前までは市の指定の場所へ持って行くとそのまま引き取ってくれた。今は庭ゴミ容器に入る大きさにしてゴミの日に出す。どっちにしても木屑にして、再利用するのである。でもなんとなく哀しい。かなしいといえば、アーカンソーかどこかで5000羽くらいの鳥がいっせいに空から落ちたそうだ。

雨と胃痛

2011年01月03日(月)

午後から雨になった。こっちは二日なのに日本はもう三日なのである。とっても気ぜわしい。年末以上のストレスである。夜半から胃がキリキリ痛む。

元旦だというのに漫画

2011年01月02日(日)

昨夜年越しそばを食べ損なったので元旦はトメをたたき起こし(いつも10時すぎまで寝ている)カップそばを作らせ、あたしはつれあいが大量につくったロックス(ユダヤ料理。塩漬けの鮭)とかそういうものをてきとうに飾り盛りしておせちもどきにしたてた。お年玉だけちゃんと用意したのであった。カップそば、何という銘柄か知らないが、トメ御用達のもので、電子レンジでつくれるのだが、やたらにまずかった。昼はお雑煮食べようといってたが、トメがしょうゆ砂糖に寝返ったので、それでお雑煮代わり。夜はロックスで手巻き寿司。元旦っぽさをなんとか演出しようとしている日本人としてのあたしはいじましくみみっちく空疎である。日中はBookOffにいって、ここ数日、すごく読みたいと思っていた「ヴィンランド・サガ」の2巻3巻を手に入れてきた。なぜこれを知ったかというとAmazonの「こんにちは伊藤比呂美さん」というページですすめられたからだ。調べてみたらおもしろそうなのである。で、読んでみたら、こないだBookOffで何も知らずにどうかなーと思って買ってきた「プラテネス」という漫画と同じ作者であった。そっちはなんだか大友もどきかなあという感じで、まあこんな感じかと思いつつ読み飛ばしてしまったのだ。で、「ヴィンランド・サガ」になぜ興味をもったかというと、前にたしかちくま文庫から出ていた「エッダ、グレティルのサガ」とか何か、すごく愛読していた時期があったからだ。とにかく手にとって読んでみたら少年漫画であった。それで考えているのは、なぜこれをあたしは少年漫画と分類したのかということだ。以前読んだ藤田和日郎と同じジャンルだ。ワンピースやナルトとかもおおまかにくくれば同じジャンルで、それはリアルやバカボンドとはちがうジャンルであるが、スラムダンクとは……うむ。どういうことだろう。ちがうのかちがわないのか。ちがうような気がするがちがうはずはないのだがちがうような気がするのはなぜだろうと考え込んでいるのである。ヒストリエともやや違うような気がするのはどういうことだろう。とにかくあたしはおばさんなので、少年漫画は苦手と思い込んできた。今も少しの違和感を感じはするが、藤田和日郎で慣れたところだし、あんまりおもしろいし、大好きなテーマだし(なにしろ古代のマケドニアやローマをおさえたからには1000年前後の北欧イングランドなんてへのかっぱ)ぐあーーーっと読みたくなり、ついネットでおとな買いをした。たまたま今はS子が日本にいて、持って帰ってきてくれる。楽しみである。あと、1ドルセールのところで「あんどーなつ」、これは、なんというか、そのオリジナルっぽいおやじ感覚にあふれた、世知辛い、押しつけがましく義理堅いところが好きになれず、えせ江戸弁みたいな会話もなじめず、しかし和菓子には目が無く、読後感はかくじつにウシジマくんよりはイイので、つい買ってしまった。こういう漫画が必要なときもあるんだなあという思いである。そして何話めかに葛饅頭が出てきて、葛饅頭、とくに目が無いので、もだえておる。たべたくて。……なんてこといってないで仕事だ仕事。7日がしめきりです、とかいわれちゃったので遊んでいられないのである。

こちらもあけました

2011年01月01日(土)

今年もどうぞよろしく。

移民局と好信楽と人出

2010年12月31日(金)

きのうの移民局で質問票にいろいろ書き込まねばならなかったのだが、身長体重、人種、目の色、髪の色、ここ以外でも書いたなと思ったら、たしか運転免許のときだ。人種の項目は「アメリカインディアンもしくはアラスカ、白人、黒人、アジア人もしくは太平洋の島々、未知」とある。目を覆うほどあけすけに、日常使わないようにしてきたことばが使われておる。「トメはどれ?」と隣にいたつれあいにきいたら、「白人」と。あたしは「アジア人」と思っていたのだ。主観的である。髪の色の項目では「禿、黒、茶色、ブロンド、灰色、砂色、白、未知の色」とあり、つれあいに「あんたのは何色?」ときいたら「灰色だろう」という。「禿ではないか?」ときいたら「まだ髪は残っている」と。それはほとんど白だが、灰色のところもあるので、自己申告すると灰色になるらしい。じゃ好信楽のN田さんはどうなるのか、とあたしは考えた。彼はつるつるにそり上げているが髪を伸ばそうと思えば伸ばせるはずだ。それでは証明にならない。おさげとかポニーテールとかいうのと同じではないか。しかし、もし彼が黒とかきこんで審査官の前に立ったら髪がないのできっと問題視されるだろう。つれあいは自分から類推して「N田さんの場合は黒だ」と言い張るばかり。ちなみにあたしはアジア人で目の色は茶色で髪は黒。身長体重はフィートとパウンドなので、いつもてきとうに書き込んでいる。きょうは30日だというのに(カリフォルニア時間)買い物にいったらすごい人出だった。こないだ焦がして蓋があかなくなって捨ててしまった圧力鍋を買いに行ったのだ。つい数日前もクリスマス前でいつぱいの人出だった(中也から声をお借りしました)。いつぱいの人出の中を買い物に出歩くと、ほんとうに生きているのがいやになる。

移民局と雨と下克上

2010年12月30日(木)

きょう移民局から呼び出しがかかっておる。永住ビザの10年目更新なので、こないだインターネットで手続きをしおおせて、しめしめ終わった、昔は、朝5時におきて移民局にいって5〜6時間ならんでやっと手続きしたものなのに、かんたんになったものぢゃとほくそ笑んでいたが(悪いことは何もしていないのに、こういう態度になってしまう。いやな目にいっぱい会ってきたせいだ)そしたら手紙がきて、きょう1時に出頭せよと。たぶん、指紋や写真や、そういうことだと思うけど、それでもいやなものだ。きょうは大雨。この冬はほんとに雨が多い。きのうは子どもらが「インセプション」をみたいといって借りてきたのでいっしょに見た。「Avator」も借りてきた。クリスマスの日に見に行ったらおどろくほどお客がおおかった「The King's Speech」、クリスちゃんは出てなかったがすごくよかった。NetflixというネットのDVD屋に入ったばかりなので、映画ばっかり見ておる。きのう「武士の一分」も来たし(「Love and Honor」というださい英語タイトル)。でも「Inception」は近所のBlockbustersから借りてきたのだ。このへんはDVDレンタルがマジで混戦の下克上状態である。
移民局にいってきた。がらがらで、医者よりも待たずに済んだ。指紋と写真を取っただけだった。犯罪者扱いはちっともされなかったし、永住ビザをとりあげられもしなかった。ほっとしたのである。気をよくしてConvoyに買い出しにいって、お正月用のあれやこれや。たいしたものは買ってない。トメだけなので。BookOff でクロサギとウシジマくん、1ドルを4冊買ったが、読んでたらなんだか暗ーーくなった。雨はやんだ。

戻りました

2010年12月28日(火)

クリスマスのお休みをいただいてました。今日からまた戻ります。と、さっき書きつけたが、正直にいうとクリスマスのお休みなんてものじゃなく、年末の死闘を切り抜けたのであった。日本はクリスマス休みがなく、みんなお正月にむけて必死になっているのに、こっちにはクリスマスがあり、その前後はやはりだらんと弛緩してしまう。家族はかえってくるし、藪入りはしなくちゃならないし(料理のこと)、パーティーもあるし、日本の人々の必死さになかなかついていけないのであるが、日本の人々はそんなこっちの事情を知らない。ともかく。そういうわけで、帰ってきた家族どもはそれぞれ散っていき、いつもいるつれあいとトメと犬たち、そしてS子が連れて帰ってきた鳥たちが残った。

KURASHI

2010年12月24日(金)

これは昔、カノコが友人と「Jポップ」(とかれらは言っていたが)つくるから歌詞かいてくれっていわれて、ちょいちょいと書いたやつ。オノマトペの多いのという注文であった。棚のすみから出てきたから聞いてみたら、いいじゃないの(詩が)。タイトルはてきとうにつけられたから、スキヤキみたいでわけわかんないが気に入っている。でも歌いにくくて詩はおぼえられないそうだ。

KURASHI

むかしあたしがちいさなおんなの子だったとき
空はぴかぴかして
海はちゃぷちゃぷして
森はぬるぬるしていたんです
でも大きくなってみてみたら
空はうるうるして
海はがさがさして
森はしんとしてるんです
オノマトぺオッペケペ

むかしあたしがふわふわこねこだったとき
鳥はちゅうちゅうして
花はかんかんして
月はうりうりしていたんです
でもにんげんになってみてみたら
鳥はひそひそして
花はたらたらして
月はどくどくしてるんです
オノマトペオッペケペ

荒天と天変地異

2010年12月23日(木)

きのうは「荒天」と書いたが、あれもやはりことばの選び方をまちがえておった。「天変地異」だ。この天変地異のようなおてんきも今日でおしまい(予報によれば)と思うと、つまらない。月蝕のかわりにおおいにスゴイスゴイと思った(ついトメに「すさまじ」とか「物凄し」とかいう古語を教えてしまった)この雨と風、もっととどまっていてほしい。

トメの不在と荒天と漫画

2010年12月22日(水)

雨だなんだという以前に荒天である。去年もこんな荒天の日にトメをベイエリアの姉たちのところへ送り出したが、今日も同じ轍を踏んだ。←ちょっと言い方がまちがっておる。H田に指摘される前に告白しておく。で、トメは今回15歳なので、まったく一人で乗り込んでいった。去年は14歳だったので、親が搭乗口までついていかなければいけなかったのだ(よけいなお金もかかった)。トメは母親が心配そうにセキュリティのこっちでみつめているのを知っているのに、一度も振り返らずに行ってしまった。あれはわざとである。で、それからものすごい豪雨をついてConvoyへいき、BookOffへいき、今回は豊漁で、親鸞関係書をだいぶ買い占めた。岩波文庫の「歎異抄」が2冊もあったが、うちに3冊あるから、それはさすがに買わなかった。それから漫画を、「とめはね」とか「なにたべた」おっとこれは枝元と伊藤の著書だといっておろうが(もうすぐ中公文庫から復刊します!)「きのう何たべた?」の1巻(なくしてしまっていたのだ)とか「クロサギ」とか知らない漫画とか。そしてミツワ(日本食品屋)へ寄り、Ranch99 (アジア全域食品屋)へ寄り、魚やら肉やら野菜やら、それと中国製のしるこドリンクのようなものを大量に買い込んだ。豪雨のなか、何台も事故った車を見た。フリーウエイはレーンの境目が見えないくらいの雨だった。途中から荒海が見たくなって海沿いの道を通ったが、海と空の境目がまるでなかった。波がしらは白かった。カモメも出てこないような荒天の荒海で、サーフしている人たちが20〜30人はいた。で、帰ってきてから、息をもつがずに買ってきた漫画7冊すべて読み上げた。親鸞関係書は後回しだ。これがトメがいないということの代償←これも使い方がちがう。というか、「トメがいないおかげで手に入れた自由」だ。つれあいもいないともっとうれしいが、いるんだ、これが。

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