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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

なにたべた? 

2011年01月25日(火)

ゆうべごはんを炊こうとしたら日本人の家庭に米がなかった。あわてて今日買いに行ってきたが、ついでにBookOffで「ドラゴン桜」と「ラストイニング」を数巻ずつゲット。「ドラゴン桜」はずいぶん前に第一巻を買ってあったが、きのう読んでつづきが読みたくなったのである。「ラストイニング」はスピリッツで楽しみに読んでいたのだが、きょうたまたま見つけたのである。そだっっ。漫画の話などしている場合ではないのであった。「なにたべた?」(枝元なほみ、伊藤比呂美)が中公文庫から出ました。「きのう何たべた?」ではなく、ただの「なにたべた?」ですよ。どうぞよろしく。

ベールと落日とうみべのタケ

2011年01月19日(水)

そういえば数独をやりながら、べーラーとしては、ベールのゴールデングローブ賞を祝っていたのである。twitterあきたのかという問い合わせがあったが、あきたというより諸般の事情で行けてないだけ。またいつか再開する。
おととい、5時ごろ、スーパーから出てきたら、空いちめんが、紫の、黄色の、桃色の、橙色の、朱色の、臙脂色の、雲で彩られており、背景は群青色で、そのなかにぽかんとま白い月が浮かんでいた。あんまりの色の乱舞に仰天して、いそいで海に見にいったが少し遅かった。それできのうは計画的に入り日の時間を調べて海辺にいった。トメとトメの友人と犬たちもつれていった。タケ、若い頃はデルマーの犬用ビーチ(リーシなしの犬がうじゃうじゃいる)によくつれていったものだ。ボールを投げてじゃぶじゃぶ泳いで取ってくるのが好きだった。もう何年もいってない。タケは犬嫌いで、よその犬に近づいてこられるとけんかになりゃしないかとつねにびくびくしてなきゃならず、犬好きの犬を持った飼い主にはこの苦労はわかってもらえず、しつけの問題だと思われるのも業腹で、ニコが来てからは行かなくなった。ニコは犬好きだが、犬嫌いのシェパードと暮らして多少表現が屈折しておる。それで誰彼かまわずシェパードのように吠えかかるので(でも声はかん高い)やはりとてもめんどくさいのである。きのう行ったのはリーシつきでOKのカーディフの海辺。浜に立つなり、タケの表情が変化して、「おぼえてる、おぼえてる」と無言で言った。波打ち際に来ると「前にきた。おもしろかった」と。それでリーシつきで、波の浅いところを行ったり来たりした。「これは波だ」「これは寄せたり返したりするんだ」「これは濡れるんだ」「ボールを取ってくるんだ」「すごくおもしろいんだ」とどんどん思い出してきて、やがてあたしといるよりトメといるほうがおもしろいということも思い出し、がうがうとニコを脅してトメを奪い取り、トメにつれられておしりをふりながら(よろこび)、さんざん寄せる波にむかって走り、波の中に入り、濡れまくり、水をはねちらかし、終始無言で、でもほんとうに楽しい思いをしたのである。あんまり楽しかったので、帰りの長い歩きも不満をいわずに歩きとおせた。いつもは50メートル歩くのもかったるそうに歩く(でもサッカーはいつまでもやっていられる)。入り日はゴージャスだったが、雲ひとつない空はクリアすぎた。おとといのほうが複雑で凄かった。

まだ数独

2011年01月18日(火)

数独。これはあたしにとっては数字である必要はない。もともと数字にはめっぽうよわい。むかし、麻雀牌を使った神経衰弱ゲーム(上海というのかも)が好きだったが、つまり神経衰弱が好き、つまりああいうマッチさせるゲームができるのである。あたしの中の能力のなにかがそれに強いのだ。で、この数独もなんとなくそれに近いのかもしれない。上海やってたときも、数字牌より、字のかいてある牌のほうがかんたんに見つけられた。ということは、数独も、数字が1〜9じゃなくて、メロン、リンゴ、イチゴ、バナナ、ミカン、パイナップル、キウイ、スイカ、サクランボ、などと視覚的なイメージをならべた方がきっとあたしは得意だろう、しかしいちいち、メロンやバナナを書き込んではいられないので数字なのだな。Dアン(70代後半)、Gル(60代半ば)、Cル(60代半ば)とランチしたが、こういう年上の女たちの、しみやしわのごうごうと浮かびあがった顔をみているといろんなことを考える。いや、マイナスのことではなく、これからのことや自分のこと。K子やS子やトメのことも。叔母たちの顔を見ていて考えるのと同じようなことだ。DもGもCも、いきいきと生きている。

数独とキツネと犬

2011年01月17日(月)

あいかわらず数独にはまっておるのだが、きのう「キツネ」について調べていたら、おもしろい記事をwikiに発見、それからあちこちをさぐってひとりでおもしろがっておった(数独やりながら)。ロシアで50年代から人に馴れやすいキツネを選択交配していったら、40世代で犬みたいにしっぽをふってよくなつくキツネができたというのだ。そういうキツネは耳が丸く、模様ができ、尻尾がまるまり、アドレナリンがおさえられて攻撃しなくなっているそうだ。YouTubeで動画もあった。ちょーかわいかった(こういうのをこのことばで言い切るのって何? とか思うが)キツネがふさふさと犬みたいに遊んでいた。犬もだいぶ前に長い間かけてこうなったわけだ。で、なぜ人はオオカミを家畜化して、キツネを家畜化しなかったのかと考えた。それはたぶん、群れの動物じゃないから、狩りや牧畜に使えなかったからだ。キツネがどんなに馴れたところでニコていど、というか、ニコ(とそのなかま)はおそろしく人になつくが、群れの最下位に甘んじているし、いいつけられたことをなんにもしないし、犬としたら役立たず。原始人たちはこんなものを家畜化したいとは考えなかったはずだ。ローレンツが犬の先祖はオオカミとジャッカルといってた(そののち訂正した)のもわかる気がする。昔、大分かどこかの山の中の石仏のある場所の駐車場で、ひるさがり、ぼーっとした犬を見た。最初は柴犬まじりの野良犬もどきかと思ってみていたが、やがてなんかへんだと思い始めた。やせていて、小柄で、眼光がやたらに鋭く、つまり目が小さく、全体の色あいが、柴犬よりもっと野生の赤砂色だったのである。こっちに来るでもなく、行くでもなく、あぶらげでもくれたら喜んでいただきますという風情でたたずんでいた。あれはキツネだったと思う。さー、数独、数独。

こんどは数独

2011年01月15日(土)

漫画のあとは数独にはまっておった。抜けられない泥沼であった。

リアルとSage洋菓子店

2011年01月12日(水)

それで、S子にたのんだおみやげが、「モーニング」と「スピリッツ」と「リアル」の10と「のだめ」の25、和三盆の干菓子とミルキー味の薄皮クリームパン(は、なかったのでランチパックのチョコホイップを買ってきた)。それでゆうべはなーーーんにもしないで、ただ、ただ、漫画を読みふけった。こういう雑誌はたいてい乗り物のなかで読むので(おばさんが漫画雑誌よんでるのは恥ずかしくないのかと昔だれかにいわれたが、背に腹は替えられないのだ)うちの自分の仕事場の机にむかって読んでるのはじつにへんな感じだった。揺れてざわざわしてないとなんだか読んだ気がしない。しかし息をも継がずによみふけって堪能した。とくに「リアル」。「リアル」は最初の数巻、そうかこうきたか、さすがであると感じ入り、なんというかI上さんの術中にまんまとはまり、ツボがぜんぶ(知らないツボまで)きっちり抑えられて温泉に浸かって気持ちいいように気持ちよかったのだが、そのつぎの数巻で、なにくそと思い始め、I上さんの思い通りには感動しないぞという反抗心がむらむらと涌いてきた。ところが9巻で、あたしはそれまでの反抗心なんてぜんぶ捨て去り、ふたたび、I上さんの術中にはまったというか、何もかもが、スッキリと、ほんとにダイレクトに、伝わってきたのである。10巻もひきつづき、そんな感じ。一晩のうちに何回も何回も読み返した。1年間それしか読めなかった「スラダン」の悪夢がよみがえったかのようだ。「僕はビートルズ」もいよいよいい感じであったし、S子が自発的に持って帰ってきた「なにたべた」4巻もまた(あたしはもう買ってあったのだが)やはり何度読んでもイイのであった。しかし残念ながら注文しておいた「ヴィンランドサガ」はS子が熊本を発った日にとどいたらしい。それで、きょうはS子とSageへいき、ケーキ買って友人Gルの家に新しい作品をみにいった。Gルは拾った木ぎれに手や足をセラミックでつくってくっつけるという、ちょっと見には義足や義手のような作品を作り始めていた。そのあと、またSageへもどり、絶品モンブランをゆっくり食べ、いちばん上のおとなっぽいまるいカスタードとその下の濃厚な渋皮つき栗のパテとその下のシンプルなスポンジとその下のそっけないほどきめの粗いダックワースとのかさなり具合は、どれを抜いても、だめなんだろうなと考えながら食べたのであった。橘ならちゃんと解説してくれるんだろうけど、Sageさんはわはははと笑うだけで説明してくれなかったのである。持って帰ったのは濃厚ミルキー風味の白チョコレートとラズベリームースのかさなったミストラルと、アーモンドクリームとカスタードが絶妙のさくさくしたフルーツタルト。

S子が帰る

2011年01月11日(火)

きょうはS子が日本から帰ってくるのでなんとなくそわそわして、掃除したり毛布洗ったりしている。買い物にいったり夕食の仕込みしたりもしている。ついでに水やったり枯れ草とったりもしている。S子のいないときはタケがS子の部屋を独り占めしてS子のベッドで寝ているので、タケを追い出してベッドのシーツ替えるだけじゃなく、そこにのってるものすべて、犬臭く毛だらけに、もしかしたらのみだらけにもなっているので、ひっぺがして洗わないといけないのだった。そしてタケはS子が帰るまで追い出したままにしておかなければいけないのだった。タケには専用ベッドが二つもあるのに、どういうわけかS子のベッドで寝たがる。

エピデンドラムとスカエボラとコトネアスター

2011年01月10日(月)

きのうにつづきミドリノオバサン。今日はうちの庭に巣くっているエピデンドラムたちの高芽をとって植え込むという作業をした。ブライダルベールの先端を取り集めて植え込むのとまったく同じ手順である。高芽というのは、枝の先のほうに根のついた葉が出ることである。それはぽろぽろ外れて落ちる。落ちたらそこでしなびていく。植えてやるといくらでも伸びる。高芽はどんどんできるので、つぎつぎ植えてやらねばならないが、めんどくさいのでよほどたまったときにしかやらない。それでもそれをくりかえしているうちに、庭じゅうエピデンドラムになってしまった。ほったらかしだからみんなひどい状態だけど、とめどなく花を咲かして高芽を出す。で、地植えしたコトネアスターと植え替えたミルクブッシュのプラ鉢があいたので、そこに高芽を植えた。それから家中の植物に水をやった。12月のはじめに買ったクサトベラ科のスカエボラがどうも調子が悪い。はじめて扱う科の植物なので、つきあいかたがわからないというか。のだめみたいだが。水やっていいものかやらないほうがいいものか、日のあたるとこに出していいのか悪いのか、びくびくしながら相手しているから相手もわかるのであろう。信頼されてない感じがする。ツユクサ科やサトイモ科やクズウコン科なら、けっとばしておいても育つのに。水をやり忘れてからからにかわいて萎れはてていたカラテアが2日かけたら元に戻った。前庭に植えたコトネアスターが気になって、ちょくちょく用もないのに外にいって見ておるのである。チベット原産といえば、きのうは「セブン・イヤーズ・イン・チベット」を見たのであった。

サンザシもどきとその他

2011年01月09日(日)

めったに行かない近所の園芸屋40パーセントOFFセールの看板に惹かれてつい入り、コトネアスター(チベット原産で、サンザシのような、ナンテンのような、トヨンのような、つまりああいうバラ科で、白い花が咲いて赤い実の生る、その実は真冬によく映える、そういう種類のひとつ)とはじめて見る植物(Scilla Violaceaという)しらべてみたらキジカクシ科っぽい。つまりリュウゼツランとユリとヒヤシンスの中間みたいなものである。それから小さいクズウコン科のクテナンテとけっこう大きいベンケイソウ科のタマスダレも。大漁であった。サンザシもどきはずっと欲しかったので満足である。前庭に植えようとしたが、すでにあいているところに自生のナスタチウムと自生のオキザリス、そして公園から移植したシダもどきがいっぱいに伸びひろがって手が着けられない状態なので、ストレリチア(これも手がつけられなくなっておる)の前に植えた。トメが手伝ってくれた。ついでに懸案の球根も植え込んでくれた。それからこれも懸案の色つきミルクブッシュもあいた鉢に植え替えた。雨が降る今こそ植え時なのに、雨が降るから自生の植物が伸びひろがって植える場所がみつからないというのも自然の摂理。気がつかないうちに、コショウの木のかげに、スイセンやカラーが伸びておった。カモミールも伸びておった。ジャスミンはもうこないだの雨のあとに一番花が咲いた。

雨上がりの荒れ地と山と海

2011年01月05日(水)

よく雨が降ったので荒れ地にいったら案の定こないだよりぐんと緑が増しておった。こないだはやはり雨上がりで芝生の木の周囲にふしぎな円を描いてきのこがにょきにょき出ていたが、今回はそれはなく、ただ荒れ地のあちこちににょきにょきと、かさをひらいてくずおれそうなのや、まるいぼたんみたいな新しいのや、朽ちてるのや、散発したのをいろいろと見た。見晴台の上にたつと東に白い山脈が壁のようにそそり立って見えた。あれがロッキーであるわけはなく(はじめて見た15年前にちらとそう考えたが)たぶん音に聞くビッグベアという山だ。いかにもビッグなベアというかたちをしてそそり立っている。西は海で、きょうは水平線のむこうに島影が見えた……って見えるわけがないのであれは雲だ。ということは沖合、太平洋上は雨が降ってるのかも。

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