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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

そうだ村

2009年03月21日(土)

WBCが気になるのだが、負けるとどきどきして撃ち合いの多い映画くらいコワイので、テレビで見る気がしない。終わって勝ってるとじっくりネットで検索しってツバキにしたが、ちょっと無理がある。ううう、かなり無理がある。ミドリノオバサンもたまには無謀なことをするのである。

きのうは父につきあって「ダーウィンが来た」と「天地人」をしっかり見た。おかげでやたらと直江なんとかと上杉なんとかにくわしくなった。メガネザルにもくわしくなった。父が、巣にかかる昆虫を待ってるみたいにあたしのことを待っている。その父と時代劇や野球のことを話すのがちっともいやじゃないのである。人生が、子どもの頃からのつづきのような気がして、あの結婚してたり子育てしてたりした日々はなんだったのだろう‥‥という不思議な感覚に陥る。

夜桜

2009年03月22日(日)

夜桜を白川沿いに見てきた。大甲橋のたもとには、二三、焼き肉やったりおべんとう食べたりしている人々がいたが、それを過ぎれば、暗くて、だれもいなくて、桜は黙々と咲いていた。

そうだ村

2009年03月21日(土)

WBCが気になるのだが、負けるとどきどきして撃ち合いの多い映画くらいコワイので、テレビで見る気がしない。終わって勝ってるとじっくりネットで検索している。サンディエゴだったので、S子の働いているケーキ屋のオーナーは見にいったそうだ。勝って負けて勝って勝った。その負けたときに行ったそうだ。不運である。近所の居酒屋は、選手のために一日160個のおむすびの注文を受けてたいへんだったそうだ。近所のラーメン屋で松坂がラーメンを食べてるのを、ケーキ屋のオーナーの知り合いが目撃したそうだ。
そういうわけで、無聊の父は野球と相撲で忙しがっている。夜の9時からは時代劇専門チャンネルで「太平記」をやってるので、ついでに原本の「私本太平記」をひっぱり出してきて読んでいる。ちょっと読んでみたが、語彙が、今どきの時代小説とはまるで違うのに驚いた。病院の母は18のとき16で死んだ弟の話ばかりしている。横浜まで会いに行った。あれは楽しかったなあといっている。それを叔母に話したら、海や川や水の話は出てくるかときかれた。母に確かめたら、別に海の近くじゃなかったよといった。叔母は、病人の話に水が出てくれば死期が近いのだといった。

2009年03月20日(金)

きのう公園にいったら、ぐるりの桜は咲きかけており、東面のコブシは散りかけており、西面のレンギョウも散りかけており、ツバキはひっそり咲いており、足元にはクローバーがこんもりこんもりと群れていた。桜の花を見ようとしたが曇り空で空と桜の区別がつかなかった。コブシの林を抜けて帰ろうとしたら、空中が激しく匂った。知らない匂いだったので、おもわずあたりを見回したら、ただコブシだけが咲いていたので一花取って嗅いでみたら、薄い匂いがした。きょうはさらに桜は咲きかけ、こぶしは散りかけ、レンギョウは終わりかけ、空中の匂いはきのうほど強くなかった。家々の雪柳は終わりかけ、花ずおうは変わらず、ツバキも変わらず、垣根用の赤紫の花の名前は知らない。オオイヌノフグリはたけだけしく、ナズナもたけだけしく、ヨモギもたけだけしく、カラスノエンドウはさかりを過ぎたかもしれない。こういう季節、花の中を歩いていて、思い出すのは「おばけのような桜」とか「春だというのにさぶいわねー」とか。「綿の国星」の第一章である。あの春の描写は物凄かった。M子さんにもらった「テ・デウム」をずっときいている。

代打せずにすんだ

2009年03月18日(水)

マカロン、おいしゅうございました。白鷺宝、おいしゅうございました。渋谷のワインも麻布十番のワインも、おいしゅうございました。池袋のビールも京橋のビールも銀座のビールも、おいしゅうございました。湯島のカクテルも、おいしゅうございました。にんにくひイカも、焼きまきずしも、おいしゅうございました。もうへろへろにつかれはてました。

代打

2009年03月12日(木)

伊藤またまた絶体絶命。母はいいんだ。死ぬなら死ぬし、死なないなら死なない。人はいつか死ぬとブッダもいっている。しかし心配なのはいつでも子どものこと。子ゆえの闇たよくいったもんだ。この命とか、帰ったときにさいしょに出てきたものとか、つぎに生まれる子どもとか、畑の作物とか、差し出せば、この苦労がなくなるものなら差し出したい。

母と父と小林まこと

2009年03月11日(水)

母は死ぬ気まんまんで、家族は逝かせる気まんまん。「早くお迎えが」とか「死んじゃったほうが」とか、としよりのファンタジーではなく、真剣に、言えるときは言っている(たいてい言えずに眠っている)。そばで父が、「そうだよ、早く死んじゃった方がいいとおれも思うよ」とまじめに受け答えしている。しかし医療と治療とは、べつの倫理で動いているみたい。
こないだM脇さんが仕事に行く前に突然うちに寄って、「青春少年マガジン1978〜1983」という小林まことのエッセイ漫画を貸してくれた。2008年12月発行のあたらしい漫画である。凄絶であった。あたしらはこんなに血みどろのものを、漫画と称して、気楽に読んでいたのかと思うとぞっとした。突然貸された漫画だからよけい凄まじさにうたれつつ読んだ。

大家さん

2009年03月08日(日)

大家さん、炸裂であった。くわしくは熊本文学隊をみよ。

まじめ

2009年03月05日(木)

まじめに仕事している。板橋区立志村2中の合い言葉は「まじめ」だった。だからこんなにまじめになってしまった。

DMCと20世紀少年と太平記

2009年03月04日(水)

逃避というやつであろう、父のためにDVDかりにいってついふらふらとDMCなぞ借りちゃって、コンピュータでヘッドフォン装着して見ていたら、番頭さんから電話があったのに気づかず、ふと見ると携帯がおどっていたのである。かけ直すと、しめきりあるんじゃないすかときかれたので正直に白状したら、だめじゃないすかと叱られた。それでDMCは途中でやめた。というか、つづけて見る気がなくなっていたところだったのである。H田がこのごろちょーーおすすめのマツケンはかわいかったが。きのうは20世紀少年を見たが、よくできていたが、俳優たちがあまりに原作のキャラにそっくりだったし、場面もセリフもそのままだったので、なんというか、映画を見たという体験より、既視体験にちかく、こっちもまた、最後まで見る根気がつづかなかった。夜は、時代劇専門チャンネルで「太平記」やるからいっしょに見ようと父に必死の形相で誘われたので見たのである(実はもう前にさんざん見た)。カリフォルニアから電話をかけると、父が、電話の声が聞こえないといって、あたしに腹を立てたような声でぶちっと切ってしまう。こっちもつい「何をう」とか思って、機械のせいとは知りながら、むかついてしまう。人間関係によくないのである。他の人とは長電話しないからわかんないもん、と父がいうので客観的な故障かどうかはわからないが、この際徹底的に直したろと思って電器やに修理に持って行ったら、買った方が早いといわれ、新品購入。うちのコントローラーもついでに持って行ったが、そっちは修理可能であった。

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