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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

AOLってさいてい

2010年03月03日(水)

ゆうべ「ターミネイターサルベイション」をベールが出てくるとこまで見た。アバターの男が出てきた。それからスタートレックの17歳のロシア少年が出てきた。こうまで役者が重複するとは。ほかに役者はいないのか。町内の寄合でもみてる感じ。この三人が、昨今のこういうマンガ(っぽい)アクション映画のなかで、ファンタジーにリアリティを付加する肉体と顔と演技を持ってる役者なのかもしれない。アバターくんは、ぶこつな正直者っぽい顔しているし、ロシア少年はひたむきだし、わがベールは、なんというか、いつも地道に苦悩している。
それはともかく、メールを整理していたら、1月30日にAOLから2月1日までにセッティングかえないと送信メールが表示しなくなりますむねの通知があったのに気づいた。もう遅いわい。はっきりいってこれは、言語道断のやりくちではないか。怒り心頭に発しておる。しかもこれは英語メールだったので、シカトしていたのだ。あたしのアカウントはもともと日本語のAOLでつくったから日本語で送ってきてしかるべきものだ。なにこの英語さまさま態度は? さいていである。こんなもの使って今までメールをやりとりしていたのかと思うと、くやしくてたまらないのである。だからこれ読んでるみなさん、あたしのメールは今後、上はまったく同じで、下はgmail.comですから。いごよろしく(大島弓子の声をお借りしました)。

連詩分隊

2010年03月02日(火)

メール状況はあいかわらず不調で、あらゆる送信メールが表示しない。しかし、くまもと大連詩のための文学隊内の、とくに連詩分隊のメールのやりとりのスゴさは、はんぱじゃないのである。Xデイは、3月20日。ここのところ、記録分隊も絵はがき分隊も野の花分隊も阿蘇分隊も、ほんとに活発に動いている。そろそろ連詩実作隊も作戦を展開せねばならない、とY元分隊長から指示が来たところだ。といってるが、実はゆうべのみすぎて、ものすごくかったるい。
夜、父に電話したら、しゃがれたよれよれの声で、「きのうオリンピックの閉会式みた?」っていうから、見てないよ、といったら、「残念だったね」という。「ニール・ヤングが出てきたよ、すごいおじいさんだったよ、カナダ人なんだってね」と。父は、むかし、37年ほど前、あたしが頭がキンキンするほどこの男に入れあげていたのを覚えているのであった。何うたった? ときいても、もちろん父にわかるわけはなく、Heart of the Goldかな、HelplessとかOld manじゃ ないだろうし、と思いつつ検索したらLong May You Runで、なるほどーーさすがにオリンピックな選曲である。で、頭にすぐに曲が出てくるとこがあたしのすごいとこだ。すぐにiTunesに飛びついて探したら2種類ある。Stillsといっしょのとunpluggedのと。聞き比べたら、Stillsといっしょのは76年なので声が若い。やはり今のあたしには93年版だろうと思って(でも声はそれほど変わらない)そっちを買い(でも拍手がうるさかった)ネットで歌詞を検索してWordにうつし、夜更け、ひとりでうたっていたのであった。夜になったら酒はぬけた。もう飲まない。

メールの不具合とベール祭りと親鸞

2010年03月01日(月)

まだメールがおかしい。なおらない。前は受信メールがどんどん消えてしまうのだが、これは対策を講じた。消えるのはそのままだけど。しかしこんどは送信メールがぜんぜん表示されない。その上、送信機能もときどき機能しない。まじで変えたれと思って、gmailを作ってみたが、うーーーむ、ネットをひらきっぱなしというのに抵抗がある。そうでなくてもあたしの日常は、ネットとの戦いのような日々なのに。スリップしやすくなるではないか。痔の人が「うんこする」、口内炎の人や摂食障害の人が「食べる」、みたいな問題なのである。うんこしなくては、食べなくては、生きつづけることができない。きのうは「ダークナイト」、あたしはベール祭りの一環だったが、家人どもはただのバットマン映画として見ていたようだ。しかしあたしはあまりの暴力に、見たり見なかったり。たしかさいしょに見たときもそんなふうな見方をしていたのだ。これでPG13。しかしベールは損な役割である。同じ損な役割でも「3:10 toYuma」はずっとよかった。べーラー(と家人にいわれている)としては不満でも、暴力映画としてはとってもよくできているんではないか。善か悪か、裏か表か、殺すか殺さないか、好きか嫌いか、やるかやらないか、いつもいつも自問自答させられているような映画であった。BookOffで何冊目かの岩波の「歎異抄」と「阿部一族」トルストイ「人生論」とかそういうの。みんな1ドルSaleなので、あのまま本屋においとくわけにはいかなかった。連れてかえって(という心持ち)眺めていたら、日本の朝になって、A国さんから、歎異抄をサイトにUPしたとメールが入った。「山寺」というサイトである。ゆうべ3時ごろ目をさまして「精神医学から見た高僧たち」という本を読んでいたのである。つながる、というか、縁というか。親鸞すてき。

雨だ。

2010年02月28日(日)

雨だ。メールがマジで調子わるいが、めんどくさくてアドレス変える気になかなかならない。

ふるさとのなまりなつかし

2010年02月27日(土)

Dエラ、Pップ、Mセルとフランス人たちがディナーにきたので、つれあいははりきって食後にチーズを出していた。りんごを添えて出したら、フランス人はそれはいらん、りんごなんかとチーズ食べるのはブリティッシュといわれておった。あとは赤ワインとパンがあればいいんだそうだ。あたしはだめ、ああいうのは。納豆はだいすきだけど、チーズはどうも。食べられるのはモッツァレラくらいだ。みんななまってるのでたいへん落ち着いて話ができた。

2010年02月26日(金)

車、MINIじゃないんですかとSみさんから聞かれたので、ここで答えを。MINIはつれあいの車なので、犬厳禁ということになり、少人数の家族ででかけるときは使うけど(運転手はあたしである)、あたしはたいてい犬連れなので、たいていRAV4にのってるわけ。犬どもはなかで、さんぽださんぽだとさわいでるわけ。車には愛着がある。この車は前のセントラ(日本でいえばサニー)が事故って廃車になったあとに買ったのである。セントラの前はわけのわからないスバルかなんかの大古車に乗っていた。当時はまだこっちに移住してなかったので、置き車ていどの扱いだった。そしてその頃日本で乗ってたのは三菱のミニカで、これはひどかった。何回もぶつけてボコボコにしたのはあたしのせいであるが、新車で買って3年もたたないうちに、エンジンがいきなりとまる不具合がおきて、何度も路上で立ち往生したときの恐怖といったらなかった。こっちに来てから、リコール対象になっていたらしいというのを知った。その前は友人から譲り受けた酒屋の配達みたいな軽のバン。これが日本ではじめて乗った車だ。その前に一年ポーランドに、免許とりたてのかたちで行き、そのとき、前任者のN野さんからゆずりうけたポーランド車のポロネーズに乗った。これは免許取り立て女にはもったいないほどいい車だった。しかしあたしたちが日本に帰ったとき、友人が空港から運転して帰って、停めたっきりもう二度とと目覚めなかったそうだ。このほかに、K子が免許とるとき、当時うちの車はぜんぶ手動だったので、がんじょうなオートマ車をといって大古のボルボを買ったが、これは子どもらに「ボロボ」と呼ばれて、しかし免許取り立てガールズには役に立ったと言えよう。それからトメが生まれる直前に買って、トメを生みに病院にいったときは新車のそれで行ったというパスファインダー(日産テラノかなにか)は、RAV4が来るまで、うちの家庭車であったが、オートマのRAV4が来たあと、パッシー(という愛称だった)はしばらくベイエリアにいって娘たちに乗り回され、それから戻ってきてうちであたしの自転車代わりになった。12歳くらいの高齢になって、とうとう処分するときはほんとに悲しかった。あと、娘たちのところに、トヨタのYaris(たぶんヴィッツ)がある。娘が持って帰ってきたときにたまに借りるけど、これにはipod接続のスピーカーがついていてじつに快適。日本では、最近はずっとジャパレンである。熊本空港につくと、ジャパレンの人たちが「伊藤さん、おかえりなさい」といってくれる。長旅のつかれもいっきにふっ飛ぶ。

またトヨタ

2010年02月25日(木)

きょうのニュースでは日本から来たトヨタという名前の社長が公聴会に出て、そのあと「男泣き」とかいてあるが、これは日本的な表現であって、男泣きも女泣きもない。泣いちゃったのだ。泣いちゃうだろうなと思っていたのだ。あたしだって絶対泣いちゃう。あたしの車はRAV4だが(とても犬臭くてぼこぼこだけど、このごろ007みたいな装備になっていて、しかもあたしの調教で「家庭車のくせにスポーツカーみたいな走りをする」とPルにいわれたほどの車なのであるが)義理でトヨタの肩をもつわけじゃない。トヨタのやりかたはくわしく知らないし、ほかのメーカーのやりかたとの比較もできない。ただ、こういう欧米式の、ことばで完膚無きまでうちのめすというやり方が(ふだんの生活の経験に相照らして)だいっきらいっっっというておるのだ。

トヨタ

2010年02月24日(水)

えー時事問題。トヨタの公聴会があるというので、日本から来た日本人の社長や現地トヨタの日本人の現地社長とかが公聴会に呼ばれて詰問されたりしたら、どんなにつらいだろうと思って、他人ごとながらとっても心配していたのである。そしたらきょうのは現地のトヨタのLンツ社長という外国名前の人が出席したらしく、少しほっとした。なにしろ日常生活で、こういうJudeo-Christianな、西洋的な、ものの考え方と主張のしかたと議論のしかたをたたきこまれて育ってきた人間による議論や詰問は(たとえば、うちのつれあいのそれ)、日本の文化で育った人(たとえばあたし)には怖ろしくきつく、つらく、恐怖ですらあるというのが、骨身にしみておる。公聴会って映画でしかみたことないけど、あんなことされたら、爆発して現場を壊滅して自滅して暴走して相手も自分もぶち殺したくなるにちがいない。あたしなら。昔、高校の同級生のH野くんがアラバマかどこかのトヨタの現地社長だった。H野くんが呼ばれなくてほんとうによかった。われわれが共有した70年代T早高校の日常はたいへんユルく、議論なんて存在しなかったのである。ちょうどきのう見た「茶の味」という映画のように。それはDアンがローカル図書館から借りてきたもののまたがされ。

バットマン

2010年02月23日(火)

Dリンと朝まちあわせた。ここの数ヶ月の不在(Dリンはチューリヒに引っ越した)がうそのようだ。クリスチャンベール祭りとしては、「バットマンビギンズ」を全部と「ニューワールド」を少しだけ。「マシニスト」のつぎにこの2つを撮ったそうだ。バットマンでは、すっかりむきむきの肉々しい、太りじしともいえるからだつきになっている。「ニューワールド」のほうは、ボタンがいっぱいあってゴワゴワの17世紀の衣装で、着やせしてたのかもしれない。そうして蒼井優(のような女優)を相手に、地味だがすごーーくいい男の役であった。男なんてどうでもいいと思っている今日このごろだが、こういう男なら出会ってみたかった。出会ったのかなあ、それなりに。

植物

2010年02月22日(月)

「おくりびと」がもどってきたので懸案の植物のところを見直した。山崎努が、食べかけの白子をさして「これだって、ご遺体だよ」といい、「生き物が生き物を食って生きてる。こいつらは別だけど」といって周囲の植物をさすのである。その植物にたいする視線が、あまりにあたたかすぎた。植物を世話していると、死んだり生きたりする。そだてたりもする。それから殺す。殺すのは日常茶飯事だ。植物のほうも、あたしらみたいに歯をつかって他者を食ったりはしないが、おしやる。のさばる。おおいつくす。実際に、口をあけて食うのもある。(なぜかわからないが)攻撃してくるのもいる。けっして平和なだけの生きざまじゃない。それがこの映画の生き死ににたいする唯一の違和感だ。

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