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文庫版「女の絶望」

2011年03月05日(土)

光文社文庫から「女の絶望」が文庫になりました。タイトルが不気味だし、フェイクな江戸弁がしつこいのは重々承知の上ですが、内容は、女として生きてきたあたしが女たちを代弁して言いたかったことを網羅した集大成。と言い切りたい。「あたし」じゃなくて「あたしたち」が書きたかった。なぜフェイク江戸弁かというと、その直前に「とげ抜き」やってて、あの口調が抜けなかったから苦し紛れに。それから「とげ抜き」の文体やふつうのエッセイ文体じゃ「「女」(複数の、多数の、何代ものおびただしいさまざまな女たち)の悩みをかきたくても、「あたしのこと」として読まれちゃうから。人生相談の形式にしたのもその理由。それから、何年もの間、筆記された落語にはまっていたから。でもやってみたら、落語って男の口調で、あたしみたいな女は遊女屋のおかみくらいだということも気がついておかしかった。解説は男代表ってことで、金原瑞人さんにお願いした。金原さん、ほんとにありがとうございます。

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