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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

道場

2008年12月15日(月)

合気道の道場のクリスマスパーティーなので半日料理であった。おとといの日本人学校のパーティーには手抜きした。今日は娘ふたりがどっぷりお世話になってる道場なので(しかも先生とあたしは仲がよい)食べるのは外人ばかり(日本人も、Mみさん、M子ちゃんと数人いるが)といっても手抜きはせず、錦糸卵を大量にのせたあなご・牛蒡・蓮根のまぜ御飯と鶏のこってり煮八角花椒風味。パーティーではMみさんとばかり話した。やっぱ、ここに来てはや10年、さいしょはがんばっていたが、この頃はなんだかがんばる気がうせているのである。しゃべりたい相手とはしゃべるけど、べつにしゃべらないでもいい相手とはしゃべりたくないし(英語は、日本語でしゃべるより緊張する)、パーティーで、気をつかいまくって、あっちにぼうっとしている人がいればいってこっちの人を紹介してやり、こっちに知らない人がいればいって自己紹介して話をしはじめ、という生活は日本でさんざんやっているので、こっちではもうイイ。五十三にもなって緊張したくない。のうのうと生きていたいとこの頃思っているのである。第一、こっちでは、S子やトメの母親、夫の妻として生きてればイイのである。なんにも責任がない。だからとっても人づきあいが悪くてシャイである。Mみさんとばかりしゃべっていて、あいどんとすぴーくいんぐりっしゅとかいってるあたしのそばを、S子が、日本でのあたしみたいに気を遣いながら、すり抜けて、人から人へわたり歩いていた。わが身をみるようであった。S子はこのごろとみに前夫のNさんにそっくりになってきて、とってもかっこいい(Nさんは、昔はかっこよかったのである)。

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