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犬たちとヒイラギたちと朝コンサート

2014年04月06日(日)

何が不便といって、ロンドン、国際時間の感覚が違う。とんでもない時間に日本の人たちが起きてたり、さっきまでやりとりしていたカリフォルニアの人たちがぱたっと黙ったりする(寝たわけだ)。カノコのところに預けてきたルイとニコがいまいち適応できなくて、はらはらしている。カノコも困っている。ルイの方が不適応が甚だしいらしい。吠えて困るといっていたがそれは前からで、つれあいの耳が遠いのとあたしは慣れてるのとで、気にならなかっただけだ。不適応は、それだけ頭がよくて複雑なせいだとみんなが言う。かわいそうなニコ、あんなにかわいいのに。そして実はけっこうかしこいのに。Sが、もしカノコからSOSでたら迎えにいくといってるが、どうなるか。Sも今は家を離れてアパートに住んでいるので、そこじゃ犬2匹引き取れないし、トメの寮でも無理だろう。ああ頭がいたい。
ところで、ヒイラギはモクセイ科でギンモクセイとかの近縁だ。自然に雑種もできるそうだ。そして東アジア原産である。一方、Hollyはモチノキ科で、日本語でセイヨウヒイラギというそうだ。ヨーロッパその他原産だそうだ。あたしがローカルなHollyだと思っていたToyonはバラ科だ、つまりサンザシに近いが、カリフォルニア・ホリーとも言われるそうだ。いったい科は何のためにあるのか、あたしのような素人にとってはそれが道標、きちんと筋道たててほしい、まったく。
今朝はWigmore Hallにシェリーつきの朝コンサート。ドビュッシーとシュトラウスのviolinとpiano。シェリーつきで楽しいよとつれあいの弟夫婦にいわれて、予約してみた。楽しかった。ドビュッシーもシュトラウスも好きじゃないので、できたら違う演目のがよかったが、旅行者は無理はいえない。遊んでばっかりと思われるだろうが、それは違う。つれあいの最後の日々(いやまだ生きてるし、とうぶん死ぬ予定も兆候もないのだが)を楽しく過ごさせるためにあたしは心血をそそいでおるのだ。なんのために? こういうとすぐ「愛してるからだ」などとひきつけを起こしたくなるようなことを友人たちに言われるが、それもちょっと違う。なんだろう、この熱意と衝動は。今を逃したら後悔するような気がするのだ。で、ど根性の音楽好きのつれあいは、オペラもコンサートもシェリーもとっても楽しそうに味わっている。

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