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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

ラジオ局とアメリカ音楽

2012年03月12日(月)

サンディエゴとティワナをカバーするラジオ局で104.9というのが、クラシックばっかりやる局なんだが、アメリカやメキシコの作曲家をよくかける。そんな気がする。きっと日本のラジオ局やヨーロッパのラジオ局より、アメリカやメキシコの作曲家の曲がかかる率がたかいと思う。で、そのアメリカやメキシコの近現代の作曲家が、なんとなく共通するマイナーさと明るさがあって、おもしろい。きょうも、運転しながらぼうっときいておったら、ピアノ曲がはじまったのだが、なにしろサンディエゴとティワナ(メキシコ)だから、曲の最初はスペイン語、最後に英語で曲名をいう。それでわからないスペイン語のほうはつい聞き飛ばしてしまうのである。スペイン語アナウンサー(女)は驚くほどおばさんっぽい地声でしゃべる。英語アナウンサー(女)は硬くてとんがってる声である。各言語の発声の違いなのかなあと考えておる。とにかくそのピアノ曲。それがだれのかわからずにいろいろゲスしていたのでゲスが、マーラーみたいな感じ、つまり浮き世に迎合したような感じのメロディがマーラーみたいで、でもまてよ、マーラーピアノ曲ないじゃんと思い直し、さらにきいてるとコープランドみたいな感じもする、アイヴスみたいな、感じはない、どっちかといったら知ってる音の中ではジェフスキみたいな感じであり、なんというか、こう、ミニマリズムが大げさに手足をばたばたはためかせて歌い踊ってる感じで、好きかといわれれば、ちょっと待ってくれと答えたくなるような、しかし聞いてるうちに、メロディがきつくてうっとうしいけど、好ましくなり、きっとジェフスキ(いや、ジェフスキはとてもスキ)かそのあたりの人のであろうと思いすまして最後まで聞いておったら、何かよくわかんない名前であったので、うちに帰ってネットで調べたらGottschalkという聞いたことのない名前の作曲家、ニューオーリンズ生まれの19世紀末の、その人の、Souvenir de Porto Ricoという作品であった、iTunesで買ってずっときいてるそれから。こないだニール・ヤングが、さいきんのそういうテクノロジーでは音が悪い、悪くなりすぎる、と発言していたが、あたしには区別できない。

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