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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

元旦だというのに漫画

2011年01月02日(日)

昨夜年越しそばを食べ損なったので元旦はトメをたたき起こし(いつも10時すぎまで寝ている)カップそばを作らせ、あたしはつれあいが大量につくったロックス(ユダヤ料理。塩漬けの鮭)とかそういうものをてきとうに飾り盛りしておせちもどきにしたてた。お年玉だけちゃんと用意したのであった。カップそば、何という銘柄か知らないが、トメ御用達のもので、電子レンジでつくれるのだが、やたらにまずかった。昼はお雑煮食べようといってたが、トメがしょうゆ砂糖に寝返ったので、それでお雑煮代わり。夜はロックスで手巻き寿司。元旦っぽさをなんとか演出しようとしている日本人としてのあたしはいじましくみみっちく空疎である。日中はBookOffにいって、ここ数日、すごく読みたいと思っていた「ヴィンランド・サガ」の2巻3巻を手に入れてきた。なぜこれを知ったかというとAmazonの「こんにちは伊藤比呂美さん」というページですすめられたからだ。調べてみたらおもしろそうなのである。で、読んでみたら、こないだBookOffで何も知らずにどうかなーと思って買ってきた「プラテネス」という漫画と同じ作者であった。そっちはなんだか大友もどきかなあという感じで、まあこんな感じかと思いつつ読み飛ばしてしまったのだ。で、「ヴィンランド・サガ」になぜ興味をもったかというと、前にたしかちくま文庫から出ていた「エッダ、グレティルのサガ」とか何か、すごく愛読していた時期があったからだ。とにかく手にとって読んでみたら少年漫画であった。それで考えているのは、なぜこれをあたしは少年漫画と分類したのかということだ。以前読んだ藤田和日郎と同じジャンルだ。ワンピースやナルトとかもおおまかにくくれば同じジャンルで、それはリアルやバカボンドとはちがうジャンルであるが、スラムダンクとは……うむ。どういうことだろう。ちがうのかちがわないのか。ちがうような気がするがちがうはずはないのだがちがうような気がするのはなぜだろうと考え込んでいるのである。ヒストリエともやや違うような気がするのはどういうことだろう。とにかくあたしはおばさんなので、少年漫画は苦手と思い込んできた。今も少しの違和感を感じはするが、藤田和日郎で慣れたところだし、あんまりおもしろいし、大好きなテーマだし(なにしろ古代のマケドニアやローマをおさえたからには1000年前後の北欧イングランドなんてへのかっぱ)ぐあーーーっと読みたくなり、ついネットでおとな買いをした。たまたま今はS子が日本にいて、持って帰ってきてくれる。楽しみである。あと、1ドルセールのところで「あんどーなつ」、これは、なんというか、そのオリジナルっぽいおやじ感覚にあふれた、世知辛い、押しつけがましく義理堅いところが好きになれず、えせ江戸弁みたいな会話もなじめず、しかし和菓子には目が無く、読後感はかくじつにウシジマくんよりはイイので、つい買ってしまった。こういう漫画が必要なときもあるんだなあという思いである。そして何話めかに葛饅頭が出てきて、葛饅頭、とくに目が無いので、もだえておる。たべたくて。……なんてこといってないで仕事だ仕事。7日がしめきりです、とかいわれちゃったので遊んでいられないのである。

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