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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

サイボーグとSFと他人の夫婦

2010年08月23日(月)

虫さされに悩まされて睡眠不足のところにつれあいの心臓がとまる発作があり、ERにつれていってずっとつきそっていたので(てきとうにしゃべったり本読んだりしていたのに)くたくたのへろへろ。あしたペースメーカーを入れる手術をするということで、つれあいはいよいよサイボーグ仕様である。サイボーグ009の主役が若者たちなのは漫画だからであって、現実のサイボーグ話とは、ギルモア博士や天馬博士やお茶の水博士のような老人たちが、寿命とたたかう話なのである。ペースメーカーについての医者の説明は、マジでSF映画をみてるようであった。ERの入り口で、夫が妻を背負って必死の形相で走ってくるのに出会い、つい、妻を車いすに乗せるのを手伝ったりした。アジア人の30代後半くらいの夫婦であった。小さい娘を連れていた。夫は歯をキリキリと食いしばって荒波をのりこえようとしていて、妻は意識ももうろうとして苦しみに悶えていた。そのあと何度も夫と、ERや病室ですれ違った。無事を祈る。うちはS子が帰省中でほんとに助かった。つれあいも発作がすぎればけろりとしているので逼迫感はそんなにない。

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