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イラク主権移譲

2004年06月29日(火)

 30日に予定されていたCPA(連合国暫定当局)からイラク暫定政府への主権移譲が28日、突然、行われました。CPAのブレマー文民行政官は主権移譲後、ただちにイラクを離れたそうです。

 このような抜き打ちで成立した政府はたとえ暫定政権と言えども国民から信用されないでしょう。また、この抜き打ちの主権移譲を日本政府も現地の自衛隊も知らされていなかった様子です。

 こうしたことは、現地に派遣されている自衛隊の立場を不明確なものにするばかりか、危険にさらすことになると思います。日本政府はアメリカ政府のこうしたやり方に強く抗議すべきです。自衛隊員550名以上の日本人の命がかかっていることがらです。

 また日本政府には自衛隊の撤退についてももっと真剣に考えて欲しいものです。このような抜き打ちの主権移譲が行われるのであれば、自衛隊派遣の意義や指揮権のあり方なども、しだいに変化してしまう可能性がきわめて高いからです。

 アメリカ政府が言うように、やがて治安が回復されて正式なイラク政府が樹立されるとしても、それまでの紆余曲折はたたごとならぬ道のりがあることは目に見えています。自衛隊派遣の意義が変わらないうちに撤退をすることを望みます。

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