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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

マンチェスター

2014年04月15日(火)

みんなに別れて一路マンチェスター。チェシャーという地域を通り抜けつつ、ああここに猫が、と思いながら、北進し、迷い迷いホテルにたどり着いた。このあたりはサッカーのさかんなとこらしい。あちこちに、Footballがどうのという標識がある。こっちの文化の姻戚とのつきあいやすさに感動する。つきあいにくい人もいないわけではないが、それはたんに性格の問題で、こっちが素直になれば向こうも素直になって、あけっぴろげでつきあってくれる。日本の姻戚づきあいとは比べものにならない。年が近い女たちというのもあるかも。父親のつれあいといえども、年は同じくらいで、しかもたどたどしい英語の外国人(あたしのこと)、女たちの一人はオランダ人で(息子の妻)で、あたしほどではないが、多少はことばに苦労してきたそうだ。
こっちの春の田園風景の美しさにも感動しておる。看板がない。ノボリもない。ノボリや看板を立てたいとこっちの田舎の人は思わないらしい。小さい町や小さい村は昔のままの眠たそうな暮らしを維持しておる。昔のままの家々や庭々に住んでおる。ま緑の野にタンポポが咲き乱れ、垣根にはバラ科落葉灌木の白い花が咲き誇り、庭々のリンゴやナシやスモモの木々は満開で、ヒツジたちはのはらでねむそうです、おっとつい石井桃子から声をお借りしてしまった、ヒツジたちは野原で子だくさんであった。

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