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       蓋つきのつぼとコーヒー 
        2012年05月05日(土) 
         何年も何十年も前から、父が、これに二人のお骨を入れて撒いてくれといってた小さな蓋つきのつぼがある。すっきりしたいい形のつぼである。そこに骨を入れて持ってきた。むちゃくちゃだ、とカノコに呆れられた。S子はとても自然に手を合わせて拝んだ。おいてある。蒐集したGルやJのつぼの間に。父の死体はちっともこわくもなんともなかった。死んだものが怖くてさわれないあたしがおそれていたことだ。実際はいくらでもさわれた。それは死体ではなくて父の体だった。納棺師さんがきれいにやってくれたのに、3日間も置いてあったので口があいてきてしまった。だからあたしは最後までそれを閉じさせようとしてみた。葬儀社の人がキクの葉にコーヒーをつけて口を濡らすようにいった。コーヒーで、というのはS叔母の提案である。缶コーヒーは父のコーヒー好きを知ってるS村さんが供えてくれた。だからあたしがキクの葉でコーヒーを父の口に滴らせた。少しあいていたからちょうどいい具合に口に中にコーヒーがしみこんだ。 
        
      
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