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父とライター

2011年11月04日(金)

無信心きわまりない父なので、母のお骨はまだそのまんま茶箪笥の上においてある。そこにお線香たてをおいて、朝、お線香をともす。ところがこないだから、ライターがないないという。ヘルパーさんが買ってきてくれた点火器は、強くおさないとつかないから使えないという。それでこないだコンビニでライターを買おうとしたが、ぜんぶ子ども防止の機能付きになっていたのには驚いた。それでパーキンソン老人のあやうい力では火がつかなかったのだ。こないだ行ってみた遠くの超大型ホームセンターのレジに、昔ながらのかんたんに着火するライターが一個30円でうっていたのでなやんだ末に 7個買ってきた。しかし何なのだこの数字。父が生きてるかぎり必要なのは目に見えておる。その 7個で父の命がつきるとも思えない。

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