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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

「言葉を信じる」とアカイヌノフグリ

2011年04月30日(土)

大家さんのtwitterから日本近代文学館でやっている「言葉を信じる」朗読会のUpstreamっての? みておった。ちょうどJリーが来ていたので、おっYモトだ、あっTハシだ、といいながら、いっしょに見ていたのである。静謐で粛々として言葉を信じていて、とてもよかった。Y原さんの目的は達せられたように思う。
荒れ地に、オオイヌノフグリにそっくりな、しかしサーモンピンク色の花が咲いている。アカイヌノフグリである。これ。
http://www.botanic.jp/plants-aa/akarur.htm

タケと茸と毛糸弦

2011年04月29日(金)

twitterを再開したらいろんな人から返信twitterがあって、たくさんあって、返事しきれないでいる。ごめんなさい。メールのほうにください。
きょう、散歩にいったら途中で車の鍵をおっことし、車に入ろうとして気がついた。それでしかたがないからまたもと来た道を引き返そうとすると、タケががんこな顔をして動かなくなった。「もうじゅうぶん歩いた」「あたしゃ腰が痛いんだよ」「としよりを歩かせる気かい」などと主張しておった。タケもうすぐ13歳。人間でいったら90歳だというから、まあしかたないことだなと思いつつ、残しておくわけにもいかないので、だましだまし連れていったら案外近いところに鍵は落ちていた(よく落とす)。沈黙していた1か月くらいの間に、荒れ地に、はじめて見るキノコがボコボコ出て、人間のあたまくらいある白い球体のキノコで「禿頭茸」となづけたが、そのうち熟して割れて、というか割ってみると、中は緑のペーストの粉っぽい感じで、いやな臭いじゃないが生臭く、「まぐそみたい」とまぐそにはくわしいトメがいうので「まぐそ茸」と改名したのであった。そしてそれはもうシーズンをすぎた。禿頭ないしはまぐそ茸の生えてるところは、いつもタケに小枝をなげてとってこさせて遊ぶところだが、このごろタケは、目が見えないし、耳が聞こえないし、たぶんにおいも嗅げなくなっていて、しかも多少認知症も入っているので、ぜんぜん小枝がとれなくなっているのに気がついた。老いたタケを(そしてニコも)連れて歩いていたら、とつぜん大島弓子の漫画で、ニャーニャという中年すぎの猫が出てきて、猫の一生は、人間よりずっと早くすすむ、みたいなことをいってたのを思い出し、読みたくなり、タイトルも覚えてないので検索してみたら「毛糸弦」。それから大島弓子でときどき読みたくなるのは「赤すいか黄すいか」。大島弓子はタイトルからして大島弓子で、それはほかのどの漫画家ともぜんぜん違う。

再開

2011年04月28日(木)

や。しばらく。地震のあと考えるところがあって沈黙してました。twitterのほうもそろそろ再開しようかと思っています。いごよろしく。
昨日と今日は、友人のアルツハイマーのご母堂に送るので、ipodを買いに行ったりitunesの中身をととのえたり、ipodに音楽を入れたりしておった。ちゃっちゃとできるかと思ったら案外時間がずるずるとかかった。買ったのは小さいピンクのipod、数年前には死ぬ数ヶ月前に母にやはりこうして音楽を聴かせたものだ。そういうわけで、頭の中ではご母堂に選んでいたメロディきれい系のクラシックが鳴り響いておる。今は中央アジアの草原にて。沈黙していたうちに、隣の荒れ地は春が満開になり、何もかも咲きはてた。あたしは山のほうの荒れ地と沙漠に二回も行った。山ライラックとライブオークを堪能した。今日、隣の荒れ地には、いつも春の最後に咲くピンク花が咲きはじめた。毎年名前を調べるが毎年忘れてしまい、それでも毎年再会を楽しみにしている花だ。咲いてるかなあと思って、行ってみたら、咲いていた。とてもくっきりしたピンクが目が覚めるほど。沈黙していた間にいろんなことがあった。いちいち言うことのほどでもないか。あさって30日は駒場の日本近代文学館で「言葉を信じる」朗読会(あたしはでません)。日近文のY原さんの企画である。すばらしいものになりそうな予感。11時からずーっとやる。くわしくはhttp://kotobawo.blogspot.com/

   
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