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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

カリフォルニアとメガネ

2011年03月29日(火)

メガネをなくしながらカリフォルニアに帰ってきた。もう手元にメガネが残ってない。こっちのメガネ屋ではつくりたくないので、困っておる。東京の人たちはぴりぴりしていた。911のあとみたいだった。4人にあえば4人と、5人にあえば5人と、地震の話になった。当日の東京の夜がすごかったらしい。やはりネットだけではわからぬものだ。復興書店用の本に書き込みして各出版社にあずけてきた。Nこは「食べられる千羽鶴」作りで疲れはてておった。飛行機は空前のがら空きで、楽ができたが、帰ってすぐに車のバッテリーが死んだ(英語からの直訳)。メールにぜんぜん返信できていない。伊藤製作所も、豆畑店、twitter店ともにろくに書き込めてない。少しずつ。

九でき。

2011年03月23日(水)

「九でき」。福岡門司港編は13万あつまった。門司港、西南学院、参加いただいたみなさま。ありがとうございました。文学隊からはRえさん、大活躍だった。文学隊の活動はみんながみんなのためと思うから、あんまり「ありがとう」を言わない主義なのだが、福岡という孤立したところで一人で準備をしてくれた。ありがとう。そしてあたしゃもうぼろぼろだー。きのうは番頭さんの車だったので、好信楽に寄って帰る余力があったが、きょうはもう何もなくなっておった。まっくらな九州道を疾駆しながら、きょうの自分の言動を深く深く悔いて反省しておった。もっと伝えたいことはいっぱいあったはずなのに伝えられなかった。ような気がする。

ありがとう(orange投げ銭)

2011年03月20日(日)

30万近くあつまりました。子どもたちの騒ぎ声がなかなかオツでした。みなさん、ありがとうございました。そしてそのあと飲み過ぎました。

九州でできることをしようよ 門司港22日

2011年03月18日(金)

「九州でできることをしようよ」寄付金集めのためのライブ万事OK!3月22日6時30分〜7時30分 入場無料ですが寄付金と悩みの相談をもってお越しください。くわしくは門司港六曜館093-332-2589 

九州でできることをしようよ 福岡23日

2011年03月18日(金)

「九州でできることをしようよ」 寄付金集めのためのライブ万事OK! 入場無料ですが寄付金と悩みの相談をもってお越しください。3月23日6時〜7時 西南学院大学コミュニティセンター くわしくは西日本新聞文化部092-711-5262

九州でできることをしようよ 熊本20日

2011年03月18日(金)

「九州でできることをしようよ」寄付金集めのための投げ銭伊朗読会 伊藤比呂美の巻 3月20日6時半から 熊本新市街雑貨屋orange 熊本文学隊本部。寄付金もってお越しください。くわしくはorange 096-355-1276

19日数寄和中止

2011年03月16日(水)

しめきりと移動でこれを書かないでいたら地震が起きてきゃーーーーっっという感じのまま日本にきてそのまま忙しくなってまだ書かないでいました。熊本です。「比呂美の部屋」学園ライブ「イルメラさんの巻」は無事終了、関係者各位、ありがとうございました。
で、19日の西荻数寄和の「詩人の聲」中止のお知らせです。ご予約頂いたみなさま、ほんとうにごめんなさい。19日昼間に予定してあった仕事がキャンセルになって東京に行かないことになってしまったのです。テロの混乱時にいちばん大切なのはできるだけ平然と日常を生活しつづけることといつも考えているのに、天災に屈してキャンセルとは……。ジクジたる思いです。しかし背に腹は替えられずこの決断となりました。ほんとうにスミマセン。

文庫版「女の絶望」

2011年03月05日(土)

光文社文庫から「女の絶望」が文庫になりました。タイトルが不気味だし、フェイクな江戸弁がしつこいのは重々承知の上ですが、内容は、女として生きてきたあたしが女たちを代弁して言いたかったことを網羅した集大成。と言い切りたい。「あたし」じゃなくて「あたしたち」が書きたかった。なぜフェイク江戸弁かというと、その直前に「とげ抜き」やってて、あの口調が抜けなかったから苦し紛れに。それから「とげ抜き」の文体やふつうのエッセイ文体じゃ「「女」(複数の、多数の、何代ものおびただしいさまざまな女たち)の悩みをかきたくても、「あたしのこと」として読まれちゃうから。人生相談の形式にしたのもその理由。それから、何年もの間、筆記された落語にはまっていたから。でもやってみたら、落語って男の口調で、あたしみたいな女は遊女屋のおかみくらいだということも気がついておかしかった。解説は男代表ってことで、金原瑞人さんにお願いした。金原さん、ほんとにありがとうございます。

どよーーん→おおっとーーーー

2011年03月04日(金)

どよーんとしていたら、Y坂さんから電話がきてとてもありがたかった。合気道にいったら(あたしじゃなくトメ)合気道を再開したMみさんたちに再会した。それにもなんだかほっとした。つれあいのエゴと戦い、数独やネットと戦い、トメや犬や植物の世話をする、ここの生活はときどき危うい。ひきつづきThe Eagleにはなんとなく納得できず、最後のジェイミー・ベルのにこやかな笑いも(見たら楽しいんだけど)馬も馬具も砦も寒さも先住民も。ヘイドリアンの壁の向こう側の暗闇と草波を見たかったのだが、期待したほど見られなかったのだと思う。あたしは、草さえ写しておいてくれればいいのだが。とにかくいろいろ調べているが、ローマ式の鞍はあぶみがなくてもしっかりといろんなことができるそうだ。騎馬の文化についてしらべたくともネットじゃ隔靴掻痒。うちに何冊も本があるから(昔買った)早く帰らなくちゃ。ってろくでもない理由で帰るものだ。→しかし数時間後。なんとっっ書類が文字化け。今までに遭遇したことのないへんてこな障害だ。バックアップはたんねんにとってあったが、どれもダメだ。今現在、ひそかにかきためておる「日系人の現在」(仮題)のなかのいくつかの詩だ、なくなったのは。うーーーーーーいろいろやってみてるがどうにも修復できない。てんのかみさまが、よくないからすてなさい、といってたのかも、と思うが、だからしょうがない、あきらめようとも思いはするが、そういうことは、てんのかみさまじゃなくてあたしに決めさせてもらいたい。まったく。てんのかみさまごときが口出すんじゃない、ひとの仕事に、とぷんぷん怒っておる。つまり、低調もへったくれもなくなってとたんにしゃきっとした。

映画とハドリアヌスの壁

2011年03月03日(木)

おとといは「わたしを離さないで」をDVDでみた。それで摂食障害についてずっと考えていた。きのうは思い立って「ひとりで映画を深夜見に行く」というとっても勇敢な決断をして(前にも一度、つれあいとけんかしたときにやった)10時半からのThe Eagleをみにいった。ハドリアヌスの壁の向こう側というのをどんな風に描くのかを見たかった(ジェイミー・ベルがどんなふうに育ったかについても知りたかった)けど、なんだかぜんぜん満足いかない。ハドリアヌスの壁、こないだ(もう数年前になる)イギリスいったときにも見たかったが予定があわなかった。でもあちこちでローマの町跡をみた。そういえばトリーアでも見た。そして今は「テルマエロマエ」でその頃のローマ人がどんなお風呂に入っていたか熟知しておる。その上、「アーサー王伝説の起源」を読んで、その上「ヒストリエ」も読んで、想像がふくらんでおる。「The Eagle」で描かれた先住民の社会も、踊りも、風俗も、ほんとかなーと疑いの目で見てしまう。いってもせんないことだが、やはり英語しゃべるのである。ローマ人が。先住民たちの言語はいったい何だったのだろう。映画制作の人たちはど素人のあたしなんかが想像するのよりずっとよく練り調べてあるだろうと思うんだが。監督はドキュメンタリー出身なので、ドキュメンタリータッチを期待したが、2世紀のビクト人の生活はドキュメンタリーになるわけなかったのである。映画館はあたしのほかに若い男が一人。うら寂しいとはこのことだ(前につれあいとけんかしたときに見に行った「クレイジーハート」はあたしの他に二人)。こっちの文化全般かうちの文化か知らぬが、カップルがべつべつに映画いくなんてとんでもないってな雰囲気がある。ばかばかしい。映画はひとりで深夜見るもんだ。レイトショーは安くていいし、肴はあぶったいかでいいのである。熊本じゃいつもそうやって深夜ひとりでたのしくみにいっておるのだ。

「詩人の聲」

2011年03月02日(水)

ものすごくものすごく楽しくてたまらない「詩人の聲」シリーズです。天童さんの「声を撃ち込めーー」という声にノセられてもう10回目。ってか35回くらいやってるような気がしていたがまだ10回目か。道は遠い。

第616回「詩人の聲」
3月19日(土)  18:30〜19:30
数寄和 杉並区西荻北3-42-17 ツインハイツ1F
予約2,500円 当日2,800円
数寄和 03-3390-1155

子連れは直接あたしに♡ 

学園ライブ

2011年03月02日(水)

きのうは忙しかった。銀行から銀行へお金をあれこれと出し入れし(月初めにつき)飛行機のきっぷを何枚も買い、買い間違えたやつをキャンセルし、ホテルを取り、ホテルを検索し、こんどやる熊本文学隊のイベントをいろんなところに宣伝し、こんどの日本行きの予定を決め、本を注文し、facebookやtwitterに書き込み……。で、文学隊のつぎのイベントはこういう内容。どうぞよろしく。
◎「比呂美の部屋」学園ライブ 
特別シンポジウム「世界のカワバタ ドイツから日本へ」
◎3 月15日 3 時から
◎熊本学園大学高橋ホールにて
◎無料
◎出演は
イルメラ・キルシュネライト(ベルリン自由大学)
赤井恵子(学園大 近代文学)
溝渕園子(熊本大 比較文学)
伊藤比呂美
◎主催 熊本文学隊・熊本学園大 熊本近代文学館協賛
◎お問い合わせは熊本学園大学広報室096-364-5161(9:30〜17:00)
くわしくは
http://d.hatena.ne.jp/kumamotoband/
それから
http://www.facebook.com/event.php?eid=138239859575297

オスカーと数独と「女ぎらい」のミソジニー

2011年03月01日(火)

げ。もう3月。しかしきのうはいいことが3つ。まずクリスちゃんがオスカー♡ テレビというものがうちにあり、どうせカリフォルニアにいるんだからそれをつけて、生をみればよかったと後で気がついたが、ふだんテレビをつける習慣がないので後の祭りだった。でもネットでいっぱい見た。髭が長すぎる。これならばロシア正教ものかなんかやってほしい♡ それから難問をS子にメールして、ますにナンバーをつけて(それで同一の場所にいなくとも問題について話し合うことが可能になったのである)電話で教えてもらいつつ解くことができた。これは今まで遭遇したことのないような難問で、人生をはかなんでいたのであった。それから「ミソジニー」を知った。法然のことを考えつつ本棚を漁っていてふとU野さんの「女ぎらい」を手に取り(仏教における女人往生のことを考えていたのである)読み始めたらとまらなくなっていろんなことを考えた。思わずU野さんにちょーおもしろいっすとメールしたら、今くそ忙しいのにあんたの解説かいてるんじゃい、と、まあ表現は歪曲してあるが意味をとればそういうメールが返ってきて、そうなのだった、すっかり忘れていたのだが、「とげ抜き」が文庫になるので解説をちゃっかりU野さんに頼んでいたのだった。もうすぐ発売。←宣伝。しかし「ミソジニー」の概念はおもしろかった。いままでに考えてきたことやざる頭につきつなげられずにきたことや興味を持たずにきたことがしゅるるるるとつながって図式化された感じである。うちの娘たちの生きざまを肯定できた感じである。

   
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