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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

雨だ。

2010年02月28日(日)

雨だ。メールがマジで調子わるいが、めんどくさくてアドレス変える気になかなかならない。

ふるさとのなまりなつかし

2010年02月27日(土)

Dエラ、Pップ、Mセルとフランス人たちがディナーにきたので、つれあいははりきって食後にチーズを出していた。りんごを添えて出したら、フランス人はそれはいらん、りんごなんかとチーズ食べるのはブリティッシュといわれておった。あとは赤ワインとパンがあればいいんだそうだ。あたしはだめ、ああいうのは。納豆はだいすきだけど、チーズはどうも。食べられるのはモッツァレラくらいだ。みんななまってるのでたいへん落ち着いて話ができた。

2010年02月26日(金)

車、MINIじゃないんですかとSみさんから聞かれたので、ここで答えを。MINIはつれあいの車なので、犬厳禁ということになり、少人数の家族ででかけるときは使うけど(運転手はあたしである)、あたしはたいてい犬連れなので、たいていRAV4にのってるわけ。犬どもはなかで、さんぽださんぽだとさわいでるわけ。車には愛着がある。この車は前のセントラ(日本でいえばサニー)が事故って廃車になったあとに買ったのである。セントラの前はわけのわからないスバルかなんかの大古車に乗っていた。当時はまだこっちに移住してなかったので、置き車ていどの扱いだった。そしてその頃日本で乗ってたのは三菱のミニカで、これはひどかった。何回もぶつけてボコボコにしたのはあたしのせいであるが、新車で買って3年もたたないうちに、エンジンがいきなりとまる不具合がおきて、何度も路上で立ち往生したときの恐怖といったらなかった。こっちに来てから、リコール対象になっていたらしいというのを知った。その前は友人から譲り受けた酒屋の配達みたいな軽のバン。これが日本ではじめて乗った車だ。その前に一年ポーランドに、免許とりたてのかたちで行き、そのとき、前任者のN野さんからゆずりうけたポーランド車のポロネーズに乗った。これは免許取り立て女にはもったいないほどいい車だった。しかしあたしたちが日本に帰ったとき、友人が空港から運転して帰って、停めたっきりもう二度とと目覚めなかったそうだ。このほかに、K子が免許とるとき、当時うちの車はぜんぶ手動だったので、がんじょうなオートマ車をといって大古のボルボを買ったが、これは子どもらに「ボロボ」と呼ばれて、しかし免許取り立てガールズには役に立ったと言えよう。それからトメが生まれる直前に買って、トメを生みに病院にいったときは新車のそれで行ったというパスファインダー(日産テラノかなにか)は、RAV4が来るまで、うちの家庭車であったが、オートマのRAV4が来たあと、パッシー(という愛称だった)はしばらくベイエリアにいって娘たちに乗り回され、それから戻ってきてうちであたしの自転車代わりになった。12歳くらいの高齢になって、とうとう処分するときはほんとに悲しかった。あと、娘たちのところに、トヨタのYaris(たぶんヴィッツ)がある。娘が持って帰ってきたときにたまに借りるけど、これにはipod接続のスピーカーがついていてじつに快適。日本では、最近はずっとジャパレンである。熊本空港につくと、ジャパレンの人たちが「伊藤さん、おかえりなさい」といってくれる。長旅のつかれもいっきにふっ飛ぶ。

またトヨタ

2010年02月25日(木)

きょうのニュースでは日本から来たトヨタという名前の社長が公聴会に出て、そのあと「男泣き」とかいてあるが、これは日本的な表現であって、男泣きも女泣きもない。泣いちゃったのだ。泣いちゃうだろうなと思っていたのだ。あたしだって絶対泣いちゃう。あたしの車はRAV4だが(とても犬臭くてぼこぼこだけど、このごろ007みたいな装備になっていて、しかもあたしの調教で「家庭車のくせにスポーツカーみたいな走りをする」とPルにいわれたほどの車なのであるが)義理でトヨタの肩をもつわけじゃない。トヨタのやりかたはくわしく知らないし、ほかのメーカーのやりかたとの比較もできない。ただ、こういう欧米式の、ことばで完膚無きまでうちのめすというやり方が(ふだんの生活の経験に相照らして)だいっきらいっっっというておるのだ。

トヨタ

2010年02月24日(水)

えー時事問題。トヨタの公聴会があるというので、日本から来た日本人の社長や現地トヨタの日本人の現地社長とかが公聴会に呼ばれて詰問されたりしたら、どんなにつらいだろうと思って、他人ごとながらとっても心配していたのである。そしたらきょうのは現地のトヨタのLンツ社長という外国名前の人が出席したらしく、少しほっとした。なにしろ日常生活で、こういうJudeo-Christianな、西洋的な、ものの考え方と主張のしかたと議論のしかたをたたきこまれて育ってきた人間による議論や詰問は(たとえば、うちのつれあいのそれ)、日本の文化で育った人(たとえばあたし)には怖ろしくきつく、つらく、恐怖ですらあるというのが、骨身にしみておる。公聴会って映画でしかみたことないけど、あんなことされたら、爆発して現場を壊滅して自滅して暴走して相手も自分もぶち殺したくなるにちがいない。あたしなら。昔、高校の同級生のH野くんがアラバマかどこかのトヨタの現地社長だった。H野くんが呼ばれなくてほんとうによかった。われわれが共有した70年代T早高校の日常はたいへんユルく、議論なんて存在しなかったのである。ちょうどきのう見た「茶の味」という映画のように。それはDアンがローカル図書館から借りてきたもののまたがされ。

バットマン

2010年02月23日(火)

Dリンと朝まちあわせた。ここの数ヶ月の不在(Dリンはチューリヒに引っ越した)がうそのようだ。クリスチャンベール祭りとしては、「バットマンビギンズ」を全部と「ニューワールド」を少しだけ。「マシニスト」のつぎにこの2つを撮ったそうだ。バットマンでは、すっかりむきむきの肉々しい、太りじしともいえるからだつきになっている。「ニューワールド」のほうは、ボタンがいっぱいあってゴワゴワの17世紀の衣装で、着やせしてたのかもしれない。そうして蒼井優(のような女優)を相手に、地味だがすごーーくいい男の役であった。男なんてどうでもいいと思っている今日このごろだが、こういう男なら出会ってみたかった。出会ったのかなあ、それなりに。

植物

2010年02月22日(月)

「おくりびと」がもどってきたので懸案の植物のところを見直した。山崎努が、食べかけの白子をさして「これだって、ご遺体だよ」といい、「生き物が生き物を食って生きてる。こいつらは別だけど」といって周囲の植物をさすのである。その植物にたいする視線が、あまりにあたたかすぎた。植物を世話していると、死んだり生きたりする。そだてたりもする。それから殺す。殺すのは日常茶飯事だ。植物のほうも、あたしらみたいに歯をつかって他者を食ったりはしないが、おしやる。のさばる。おおいつくす。実際に、口をあけて食うのもある。(なぜかわからないが)攻撃してくるのもいる。けっして平和なだけの生きざまじゃない。それがこの映画の生き死ににたいする唯一の違和感だ。

雨上がりの空と海

2010年02月21日(日)

雨の後で、海の色が深い。群青色の部分と緑青色の部分がある。海側の空は晴れ上がったが、陸側の空にはおびただしく雲がざわめいている。ペリカンの群れが、陸地に近く、低空で、いくつも飛んでいった。

父のこと

2010年02月20日(土)

きのうは「マシニスト」、へんな映画であった。ベールはすごい。ああいう役者になってみたいし、監督になってああいう役者をつかってみたい。かんとくといえば、指揮者にもなってみたいが、オーボエとクラリネットの区別がつかないから、なれないのである。それからビールはGulden Draak Ale、何語か知らないが、ヨーロッパの言語はおたがいになまりあってるようなものだな。Golden Dragon みたいだなと思ったら、火を吹く竜の絵がかいてあた。これは濃くて重たくてどろっとしてもったりして、ビールというより、せきどめシロップのせきどめ成分をぬいたやつみたい。オレンジの皮のすりおろしがたっぷり入っている、ような感じ。好みじゃない、すいません。高かった。アルコール分も高くて10,5だ。ゆうべ、父に電話したらいないのであわててヘルパーさんのS村さんに電話したがつながらず、病院に電話したらいらっしゃいますよ ということで、K田先生と話したら、感染症らしいということで、週末だけでも入院しませんかあと誘ったんですけど、もちろん断られました、と。やはり母のことがあるので、父は、入院してそれっきりということにおそろしく警戒心をいだいておるのだ。帰るか帰るまいかなやんでいる。きょうはS子がちょっとだけ帰ってくる。そういえばK子とずーっと話していないような……。

父とトメ

2010年02月19日(金)

おれが早くいなくなっちゃえばいいんだよな、と父が軽口をたたくような調子でつぶやいたが、そんなことはない、長生きしてほしいとは、本人の状態をしってるから、とても言えないのでなんかこう歯切れ悪くそれに対応した。父は父で、返答をもとめているわけではなく、たんに、そう表現したかっただけのようだ。ほんとに、生活の(あるいは人生の)あちこちで、生きることと死ぬことが本末転倒している感じがする。父やあたしの生き方がどうのというより、世界全体が、生き死にに関しておかしくなってるような気がしてしょうがない。いや、もしあたしが日本の父のそばにいられれば、問題はないのだろうが、それができないので困っている。いたくない、というのが根本にあるのかも。父のことはとっても好きなんだけど。あたしは、映画のラブコメを楽しめない(人のセックスがべつにおもしろくない)。暴力関係映画は、怖いから直視したくはないけど、殺したり殺されたり(その衝動)はおもしろく見られる。やっぱおかしいようだが、何か、根本的な指向のような気がする。ブログなので、なんにも明快に答えが出ないままである。きょうはトメの学校の親先生会議。午後、全教科の先生と10分ずつ会議する。そのせいかトメはきょう、パンダのような目をして(化粧だ)学校に行った。

子犬

2010年02月17日(水)

Dリンが双子の6歳児をつれてごはんを食べに来た。これがもう、子犬と人間をまぜたみたいにかわいいのなんの。からかえばからかい返す。こづけばこづき返す。たいへんおもしろい。犬夜叉とか七宝とかのかわいらしさと同じである。あんまりおもしろかわいいので、ちょっかいを出しやめられない。結果とても気に入られておるようだ。「Y田文学」が来た。歎異抄をつい全訳しちゃったのがここに載っている。たしか年末は、必死でこれをやっていたのだ。捨てた子どもを拾ったみたいな心持ちで読み返した。親鸞すてき。きのうは「おくりびと」とFranziskanerのHefe Weissbier(小麦ビール)これよりPaulanerのHefe Weissbierのほうがすき。「おくりびと」三回目だけど、今回がいちばんよかった。初回は母の死の直後にとにかく納棺師の仕事が知りたくて見たのであった。二回目はこっちで、トメを連れて行った。教育的指導であった。今回はふつうの映画として見られた。社長の家がすばらしかった。最盛期のうちみたい。植物にたいするコメントは納得できないので(それは初回のときから感じていた)もう一回聞き直したかったがDリンにまたがししちゃって手元にない。

テニスとビール

2010年02月16日(火)

きのう見た「ウィンブルドン」、こういうのはあたしはいまいち。見ても見なくてもいい映画である。作った人には申し訳ないが。テニス好きのつれあいがよろこぶかとおもって借りてきた。あたしはテニスよりプロレスのほうが好き。ラブコメよりスポ根ナニワブシのほうが好き。つまり「レスラー」の方が「ウインブルドン」より好きだったのである。つれあいはけっこうよろこんで見ていた。彼はそういえば、ずいぶん前に、きょうは映画みようと自分でレンタル屋に出かけてゲットしてきたのが「ニューヨークの恋人」。リーヴ・シュライバーが出ていたのでヨシとしたが、ああいうのをわざわざ見る気にまったくなれないあたしなのであった。やっぱ、映画を、家人や恋人と共有しようというほうが無理なのではないか。夜半仕事しながら、ついに「アメリカン・サイコ」を見切ってしまったが、これはたいへん楽しい映画だった。ホラーのとこにあったのが信じがたい。コメディだ、あれは。27歳に成長したクリスチャンが踊りながら人を殺すところなんて、ほんとに楽しくて何回もみちゃった。きのうのビールは最高だった。Paulaner のSalvator。ダブルボックである。暗くて、甘くて、ちゃんと苦くて、やわらかくて、しっかりしていて、するどくて、激しくて、オーケストラの音すら聞こえてきそうな複雑さ。あたしのビールの師匠Jミーといっしょに酒屋にいって教えてもらいながら買ったのでこういうのにありつけたのである。

タケとDリン

2010年02月15日(月)

バレンタインでつれあいが買ってくれたはずのゴディバの大箱、きのうからつれあいが、机の下に小箱3箱(子ども用)といっしょに置いといたやつが大箱だけなくなったといってるので、そうして怒ってるし、だれかが盗んだのかもといってるので、すわ、アルツハイマー発症かとどきどきしたが、今朝になってみたら、タケがゆうべわれわれが外出していた間に食い散らして、箱やらリボンやらが外のデッキに散乱しているのを発見した。怒っているのはたんに彼の性格による表現であった(むかつく)。アルツハイマーじゃないことがわかってほっとしたが、チョコレートは犬の食べちゃいけないもののひとつなのである。しかもゴディバは高いので、ぜったい食べちゃいけないのである。まだちゃんと生きている。下痢もしてない。これまでの12年ちかい、チョコレートを食べさせない細心の注意はなんだったのか。箱の残骸をタケの鼻先につきつけて「なに、これは?」と詰問したら、おそろしく恐れ入って、このごろ入っていない自分の檻に自分から入って、とけいのきざむ、いち、に、さんぷんかん、か、4分間か5分間くらい、謹慎していた(「アンガスとあひる」より声をお借りしました)。ヨーロッパに帰ったDリンがゆうべ帰ってきた。それで今朝、とるものもとりあえず会いに行き、抱き合って泣いて再会を喜んだ。Dリンは10日間ここにいる。

クリスチャンベール祭り

2010年02月14日(日)

バレンタインデーなのでつれあいにスコッチを買った。バレンタインと誕生日とクリスマスにはIslayモルトのスコッチしか買ったことがない。というかそれしか想像力が働かない。クリスチャン・ベールの成長をみたくて「アメリカン・サイコ」を借りてきた。きのうは12で、きょうは27だそうだ(役では)。「マシニスト」も借りてきた。これはがりがり。家人どもは無関心のようで、ひとりでコンピュータでちょこちょこ見ている。仕事があるので、20分くらいずつ。今まで(十年ほどかけて)すでにみたのは「I'm not there」と「3:10 to Yuma」と「ターミネイターサルベイション」と「ブレスティージ」と「ハウル」と「バットマン」と「若草物語」と「ヘンリー5世」と「真夏の夜の夢」だ。けっこう見ている。つかなんにでも出ているではないか。「アバター」や「プラネットアース」にも、よく見れば出ていたのかもしれない。

太陽の帝国

2010年02月13日(土)

きょうはちゃんと大きいスクリーンで最初から最後まで「太陽の帝国」を見た。スピルバーグが泣けというので、すなおにしたがってやった。

Suo Gan

2010年02月12日(金)

「太陽の帝国」という古い映画を借りてきてちょっとみてみたら、音楽がいいのなんの。さっそく検索したら、Suo Ganというウエールズの伝承曲でボーイソプラノが歌っている。ボーイソプラノっていいものだなと思ってCD検索していたら、犯罪者のような気分にとらわれた。ボーイソプラノ関係のCDのジャケをおびただしく見たせいである。どれもこれも、そそるような美少年がぽーっとしている絵柄になっている。いかがわしいの一歩手前。映画の子役はクリスチャン・ベールで、すごーくたくましく育った姿をよーく知っているからおばさんはうれしい。今日のビール、Mission St Pale Ale はまあまあだった、アメリカ風。でも飲みきれずに残してしまった。こないだは同じMission StのBlonde Ale というのを飲んだが、飲まないほうがいいようなスカスカさ。父の血圧があがったまま下がらないというので、どきどきした。しかし父もあたしも、病院にいって手厚く治療されるのはどうもね、と思っておる。

リアル

2010年02月11日(木)

ずっと「リアル」を読み返していた。S本さんに9巻送ってもらってから、読み返してとまらなくなった。8巻だけ手元にない。読みやめられない。

ポルトベロとヘリ

2010年02月10日(水)

朝の散歩に行ったら、公園の、木ぎれの撒かれた区画で(クリスマスの木を回収して木ぎれにしたもの)ポルトペロという大きいキノコをみつけた。おとなのてのひらより大きく、がっしりして、炒めると生々しい香りがして実にうまい。汁が黒くなるけど。てんぷらは絶品である。で、それだ。拾ったら、拾ったというより、もいだ、という感触。ねっこのところがしっかり生えておる。とりあえず持って帰り、ネットで調べてみると、ポルトベロはふつうのいわゆる「マッシュルーム」の仲間である。とくにクリミニという茶色い味の濃いマッシュルーム、すごくうまいのだが、その巨大化製品化したものらしい。それはともかく。ついでに、毒キノコもしらべてみたら、見ようによってはポルトベロに似てっぽいかたちと色の毒キノコもあるではないか。うーむ。食べようか食べまいか、なやんでいる。採ってきたとしらずにそこらにあれば、ぜったいポルトベロだと思って、たちまちにんにくで炒めるか焼いてポン酢か天ぷらかで食べておる。採集生活はあたしの見果てぬ夢だ。ゆうべ夜半、12時すぎ、隣のグラウンド(まっくら)にヘリが舞い降りた。武装した男たちがばらばらと出てきて襲いかかってくるのではないかと思って息を潜めていたが何もなかったのである。

利己的な遺伝子

2010年02月09日(火)

つれあいがむかついている。あたしもむかついているがこんなにはひきずらない。こうやって何日も、怒りをひきずり、声や表情でそれをつねに忘れず表現し、まるで全身が、ひきずる怒りで、腐った饅頭みたいになっておる。こういう人間ってほんとにわかんない。あたしは忘れるのだ。というより保持しておけないといったほうが正しい。てのひらからぼろぼろこぼれていってしまうのである。激しいことばを投げつけて3分後にはけろりとしておる。そして人が怒ったり悲しんだりしておれば、あたしがわるかったのかなと反省しちゃったりもする。容易にする。こないだ「利己的な遺伝子」を読んでいたら、どっちかが遺伝子的に有利だとかいてあった。どっちが有利なのか忘れた。いや、つれあいとあたしの関係じゃなくて、もっといっぱんてきなことだったが。え? けんかの原因? つまんないことですよ。でもあたしはわるくない。あっちの性格がわるい。断言できる。しかしそれでも反省はできる。そういう性格であることを知っているのに、彼のその性格による発言におもわずむかついて、いいかえしたあたしの未熟さによる。つまりこれは仏教でいうところの貪瞋癡(とんじんち、と読む)。貪(もっとほしいとむさぼる心)瞋(思いのままにならぬをいかる心)癡(しろうとしないおろかな心)のうちの、瞋と癡だ。ああーーーーーーっっえらそうなことはいっておれない。今、書きながら思い出したのだが、このごろ不満に思うことをすぐ口に出す、ないしはメールに出す癖がついてしまっておる。10年前ならいわないで我慢していたようなことをはっきり伝えてしまうのである。言わずにうじうじして後悔するよりも言っちゃってだめでもいいじゃないかと思って、つい口に出す(書く)が、よく考えれば、これは瞋だ。反省せねば。

プロレスとカントリー

2010年02月08日(月)

つれあいがむかつくので、ひとりで夜更けの映画を見に行った。こないだから見たいと思っていたCrazy Heartである。The Wrestlerと同じような趣向、昔はうれてたが今はうれなくなったカントリー歌手の話である。なんだかやたらとそういうのを見てるのは、そこに自分をかさねておるからか。映画としてはプロレスの方が好き。たんにカントリー音楽よりプロレスのほうが好きなだけかも。夜更けの落ちぶれたカントリー歌手の映画に、お客は3人しかいなくて、ばばあがふたりにじじいがひとり、映画館の人はライト消し忘れて、ほの明るいなかでしょぼしょぼと見たのである。洗面器のなかのおしっこの音が聞こえてきそうなふんいきであった。予告編でやってたRobin Hood、ラッセルクロウとケイトブランシェット、ブライアンヘルゲランド脚本リドリースコット監督で、R指定である。ロビンフッドがこんなにまるまるとしていていいのかと思いつつ、これは見たい。Prince of Persiaは、ジェイク・ジレンホールすきだけど、たぶんこれは見ない。

Planet Earth

2010年02月07日(日)

家人どもが「プラネットアース」をみておったので、最初はつきあっていたが、つらかった。カリブーの子どもがオオカミに襲われたところでもういやになったが、ゾウの子がまいごになったところで、とことんいやけがさして下に降りてしまった。こちとらふつうの映画だってこわくて、殺しあいのシーンになるとトイレに隠れたりしているというのに(ほんとです)本物の死(しかもたいてい子ども)はみたくない。そういう現実であるというのを知っているからこそまざまざと見たくはない。これは以前セットで買ったので家人どもはときどき見ているのである。きのうは「ロッキー」を見た。あたしははじめて見たけど音楽はよくしっていたしストーリーも知っていたのでこわくなかったのである。格闘技づいておる。そういえば何日か前に見た「イースタンプロミス」というのも暴力的な映画だった。暴力というのは、表現としてはおもしろいのだろうなあとしみじみ考えた。きょうごはんのときトメがハーブを(とくにそのときはコリアンダーの話をしていた)きらいな理由は「空気をのみこむみたいな」感じになるからだと言った。

映画とビール

2010年02月01日(月)

文体かえたいのですが、なかなかいい文体がみつからないのでございます。ととげ抜き風にしてみましたがなかなかうまく進みません。H田がtwitterというのにはまっている。だからあたしも短くしたい。書かなかった間に見た映画は「This is it」と「レスラー」と「96時間」。飲んだビールはダブリンのT木さんおすすめのアイルランドビールSmithwicksとStella Artois、あとはシャルドネとピノグリジョでお茶を濁していたのである。以下大家さんに。いや大家さん、あたしは心臓発作おこしてないですが、よくわかります、この頃仕事に入るまでにおそろしく時間がかかるんです。年のせいというよりネットのせいかも……。でもほんとに時間がかかります。仕事にはいりこむととうぜんもののけが憑いて部屋はぐちゃぐちゃになるけど、はいりこまなくてぐちゃぐちゃですよ。それもまた年々かたづけられなくなってきた。娘の部屋がきたないの、ネットばっかやってて勉強しないの、よく怒ってるけど、自分もそうなんです。男と別れたって立ち直るのに4年かかるんだから、心臓発作から立ち直るのに一年じゃまだまだ。ゆっくり、立ち直っていってください。

   
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