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伊藤製作所「豆畑支所」
   
 

カリフォルニア

2009年11月30日(月)

とかいってるうちにカリフォルニアに帰りついた。最後の数日間はいつものように怒濤のきゃーーーーーっであった。感謝祭の直後で、縁戚どもはみんないなくなっておった。娘たちだけ全員のこっている。それぞれがそれぞれのファッションをしている若気のいたりムンムンの娘たちである。それから友人のMとY子さんがゆうがたやってきた。Y子さん、きょう帰るのでほんと行き違いである。今回は友人M子をつれてかえった。M子は一週間の観光というか息抜きをして、東京に帰る。二人旅は一人旅よりずっと気楽だった。鴎外とゲルギエフ(とロシア音楽)が今回の日本行きのテーマだった。成田で「のだめ」の最終巻をゲット。「リアル」の最新巻もゲット。

観光

2009年11月24日(火)

Bアーテさんをお城につれていった。

疾駆

2009年11月23日(月)

北九州熊本間を眠眠打破を片手に行きも帰りも2時間でつっぱしってきた。あたしを抜く軽は一台もいなかった。Bアーテさん、I川さん、そしてN西さん、ありがとうございました。

ゲルさま

2009年11月22日(日)

ゲルさまであった。「1812」序曲。展覧会の絵。悲愴。すばらしかった。サインもらった。てれてれと書いてくれた。1812も展覧会もみつからなかったので会場で買ったヴェルディのレクイエムにかいてもらった。ミーハーとはまじでこのことかと思うような半日であった。Mこさんとともに。

橙大学

2009年11月21日(土)

橙大学だった。ゆきちゃんと番頭さんと白秋の話をした。

神風連と熊本バンド

2009年11月20日(金)

JリーとDビッド、最後の日は弓削神社と神風連資料館であった。神風連資料館はおもしろかった。阿部かげきとか妻のイキ子とか、よく知ってる名前がいっぱいあった。熊本文学隊にはジュニア隊員が何人かいるが(ほんとか。SみくんとかTこちゃんとかTごくんとか)そのなかのひとりTこちゃんをきのう長い間だっこしていた。長い間だっこしていた。長い間だっこしていた。長い間だっこしていた。ううううう。感動した。

おおそうじ

2009年11月18日(水)

JフリーとDビッドが来熊で、前日からおおそうじであった。こないだトメの友人たちがとまったときは夏だったから寝具は足りたし、子どもだから気を遣わずにてきとうにごろ寝であった。しかし冬におとなのカップルとなるとそうもいかず、寝具点検し始めたら、押し入れに長くつっこんであった寝具は腐りかけてとても臭かった。そこで、父の家から、母が生前まだ元気なころに始末してあった寝具を持ってきた。ビニール袋を掃除機で吸い取ってぺたんこにしてつめてあった。経年で変色していた。あけてみたらタバコ臭かった。そこで、カバーをはがしてぜんぶ洗ってアイロンかけて足りないものは買いにいき、ふとんのほうは昼夜をわかたずふとん乾燥機にかけまくってにおいを取った。夜は外に食べにいったけど、こういうとき、「好信楽」が閉店したのがほんとに悲しい。あんなに、おいしくて感じが良くてリラックスできておしゃれな気分もきちんと味わえるとこはめったにない。ほんとに貴重なものをなくした。きょうは阿蘇にいく。

ありがとうございました。

2009年11月15日(日)

時差ボケ。で、ないことがありますか? 
文学館で環境文学にかんするこうえん会。これは文学隊の企画ではなく、文学館と友の会の企画であった。K畑さん、T本さん、W田さん、そして関係者のみなさん、きてくれたみなさん、ありがとうございました。連詩分隊の人々が集まっていたので、宗匠会談にかんするきんきゅう謀議してから、名誉隊長I牟礼さんのお顔を見にY山さん、B場さんと。それから家に帰り、父につきあってジャッカルの子育てと天地人。
とうとうゲルさまチケットをゲット。いい席である。

飛行機の中の映画

2009年11月14日(土)

Nちゃんちで時差ぼけで早く起きてしまい、所在なくて他人のコンピュータで書いている。ローマ字うちなので、養成ギプスはまってるようだ。
飛行機のなかでみた「UP」まじでよかった。最初の10分で号泣して、しっぱなし。化粧おちまくり。11時間ずっと、くりかえしくりかえし、くりかえしくりかえし、見ていたのである。こないだ見たベンジャミンバトンにもいたく感動したが、あっちはもっと冷静にみられたのに、こっちは泣きのツボをおさえられちゃったようであった。

K子

2009年11月12日(木)

K子が21日にかえってくるそうだ。

もうすぐ日本にいく

2009年11月11日(水)

きゃーーーーーーっっっな感じに突入しております。やりたかったことがなんにもできなかった。S枝さんごめんなさい。N村さんごめんなさい。K森さんごめんなさい。H口さんごめんなさい。ついでにPさんごめんなさい(まだやってるけど)。だらだら仕事してきた2年間。女の絶望おわってからまじで呆けていた。いつ飛行機が落ちてもいいと思っていたけど、落ちなかったなあ。いざ落ちたら怖くてたまらないだろうし。ってなことを親鸞も唯円もいってたっけ。もうちょっとがんばろうね、すぐそこだから、と思いたいけど、すぐそこでもないのはわかってるのだ。親鸞てば、きのう歎異抄をひきうつしていて、どうにも眠くなってたまらないからトメよんで、「ちょっとここ読んで、漢字が出てきたらそういってくれればいいから」と言いつけて、やらせてみたら、のろい。「のろいよっ」と叱咤して(ひどい親だ)さらに読ませて、数ページうつしてしまった。けっこうおもしろかった。日本語のほとんど読めない子どもが、意味もわからずに「すかされたてまつりて、てん」とか「おほせにてはさふらへども、てん」とか「漢字、漢字、わづかに、漢字、草」とか読んでいくのを書き取るという作業。いいかげんな読み方しやがるから(とうぜんであるが)トメが読み終えるとすぐあたしも声に出して読んで確認していくのだ。「たどたどしい子どもと声に出して読む歎異抄」であった。こんなことしてるとはかどらないので、ごめんなさい以下省略になるのは必定。

たんじょうびと藪入り

2009年11月09日(月)

トメの誕生日とS子の藪入り(つか、帰ってきた)がかさなって、つくったものは、まつたけご飯、からあげ、ぎょうざ、サーモンとまぐろとひらめのさしみ(以上トメのオーダー)れんこんの素揚げ、れんこんの炒め煮、しらたきのたらこ和え、かにのスープ、ほうれんそうのお浸し(以上はS子)。それからSageのエルビー、Sageさんのデコレーションはほんとにすごい。しかしむちゃくちゃなメニューは、誕生日というより居酒屋のようであった。母の業というやつである。CルとJミーをごはん作り始めてからとつぜん呼んだら、ふたりとも来てくれた。トメ関係の子ども(という年ではないのだが)はだれも呼ばなかった。

旅とKanoko Killing

2009年11月08日(日)

ニューHavenというところは、Yale大学の門前町みたいなところで、町そのものも大学そのものもOxfordによく似ていた。こないだ行ったばかりだったからよく覚えていたのである。しかしこうして東海岸の町々をみると、カリフォルニアという、あたしの住んでるところが、じつに人工的で薄っぺらい文化のとこに思えてくる。むかし読んだ「0マン」という手塚治虫の漫画(今しらべたら、1959〜1960に描かれた。読んだのは1965年、10歳くらいの頃だ。よく覚えているものである)に、大きなブルドーザーみたいな機械がダーッと道をつくっていって、ぽこんぽこんと同じ形の家を置いていって、はい町ができあがりというシーンがあったが、ああいう感じである。途中アトランタを経由してコネチカットのHartfordという空港にいったが、アトランタ(ここはDeltaの中心空港なので、前にもいったことがある)の上空からみてると、そういう0マン式町もあり、森もあり、森は色づき、森のなかに長いドライブウエイをとおってたどりつく大きな家もあり、見ていて飽きなかった。帰りはNewarkを経由して6時間強かかる大陸横断飛行であって、こっちはど真ん中の席になって外がみられなかったのでつまらなかった。出かける前はすごくぶつぶついってたが、出かけてしまうと、旅の空というのはキライではない。空港でつまらないものを食べたりするのも、空港でやたらと時間を潰すのも、ipodとBoseで持参の音楽きくのも、それから知らない寒い通りをはじめて会う人といっしょに歩くのも、キライではない。大学で朗読するのも、もちろんキライではない。
Jフリーの尽力してくれた翻訳詩集の見本を見た。乳がん撲滅のためのピンクよりすこし濃いピンクで、でっかく「Kanoko Killing」と大書してあった。Jフリー、ありがとうございました。

ニューHavenだった

2009年11月07日(土)

かえりました。新天国かと思ったらニューHavenだった。すごく寒かった。Eレンさん、みなさん、ありがとうございました。たのしゅうございました。ビールおいしゅうございました。大陸わたってきたらぼろぼろです。

ニュー浄土

2009年11月04日(水)

メールがこないと思ったら日本は祭日であった。あしたからとーくのほうに行かねばならない。New Heavenっていう豪気な名前のとこである。新浄土みたいな名前のわけだ。次回は直帰のつもりで、着る物ぜんぶ熊本に置いてきちゃって何にもない。手元には、熊本/カリフォルニア/更年期仕様(つまり夏物)の犬の散歩用しかない。新天国はけっこう寒そうなので、きのういやいや買い物にいき、雑草という素敵な名前の店でジャケットと、スカートのふりはしてるがスカートではないずぼんのようなものを買った。デザイン的に、ぜったい更年期以上のおばさん専門店だ。でもでれっとしたものが多くてよかった。このごろ服を買うといったら人類学という名前の服屋に、S子とふたりで入り浸っていたが、なかなか着られるものがみつからないことにやっと気づいた。S子は似合っているが、あたしが。
こないだ父の視聴しているスカパーをHDというのにしようと思って(そうすると字幕放送がみられる……耳の遠い年寄りのために時代劇専門チャンネル専門チャンネルはオール字幕にするべきである)30分以上カスタマーサービスに電話していたがけっきょくできなかった。S子の車がハロウィーンの前日に、後部のガラスを煉瓦を投げ込まれてたたき割られていたという出来事もあった。うちの洗濯機がこわれて新規購入したばっかりなのに、きょうはトイレがこわれて新規購入入れ替えになった。新しい便座は慣れてないので他人の家のようだ。

虹の橋

2009年11月03日(火)

タケが老いて、なんにもしたがらなくなっている。ポールは好きだが、いったんくわえるともう走らない。あたしたちのあとをついて家の中を影のように動き回ることもない。夜も二階にあがってこない。S子のベッドに寝ているので、こないだ毛布をしいてやった。寝ているのをなでてやると、なつかしそうに顔を差し出す。こうやってひとつの命が生きて、終わっていくのである。でも食欲はなくならない。あちこちで犬がいろいろなかたちで命を終えていってるのを聞くと、タケの終わり方はどんなふうだろうと考える。
そういえばこのあいだ万事OKで、ペットロスの相談があった。それで「虹の橋」というのを、ちょうどいい機会だと思って訳してみた。これは犬猫が死ぬとなぐさめに送られてくるという噂の、ネット上で出回っているよみ人しらずの詩(というか、もとは散文)なのである。ケッこんなもの、と思いつつ訳していったら恥ずかしながら泣けて、犬友だちのJニスにいったら、「何人もから送られてきて、ケッこんなものと思うけれども読んだらかならず泣けるやつ」と定義していたので、ごくごく一般的なものなのであろう。探せば原文がたちまち出てくるはずだ。

虹の橋
     よみ人知らずの英語の詩「Rainbow Bridge」より


  天国の手前に、虹の橋がかかっている。
そのたもとに死んだペットの行く場所がある。
そこはあおあおとした草地で、なだらかな丘があり
動物たちは自由に走りまわって遊ぶ。
食べ物があり、水があり、日差しはぽかぽかあたたかい。
病んで老いて死んでいった子は、若返る。
傷ついて死んでいった子の傷は、消えてなくなる。
どの子も、どの子も、昔のままに
いきいきと、強く、楽しそうに生きているのだ。
夢に出てくるときのように
過ぎ去った日々のように。
ただひとつだけ、どの子にも気がかりがある。
会いたい人がいる。
とても大切な人だったのに、置いてきてしまった。
  みんなが走りまわって遊んでいると、やがてその日が来る。
突然、一匹が立ち止まって、遠くをみつめる。
かしこそうな目が何かをみとめる。
からだは喜びに震えはじめる。
その子は群れから飛び出して走り出す。
緑の草の上を、脚がもつれんばかりに、宙を飛ぶように
いそいで、もっといそいで。
「あの人」が
そこにいる!
  あなたと、あなたのかわいがったペットが
この日、再会する。
ふたつの生き物は有頂天になってからみあう。
もう二度と離れない。
あなたの顔はなめまわされる。
あなたはその頭をなでる。
そしてその目をのぞきこむ。
あなたを信じきっている目だ。
長い間これを見なかった、でもけっして忘れなかった。
今、あなたたちはいっしょに
虹の橋を渡っていくのである。
 

冬時間

2009年11月02日(月)

時間がかわった(こっち時間の10月31日から11月1日に変わるとき)。それで朝、1時間はやくなっていた。きのうもおとといも、ああ起きたくないなあこのまま永遠にねていたいなどと考えていたのである。永遠には無理だったが1時間よぶんに寝られた。ところが、早くなったということは、早く暗くなるということであった。それまで父に5時に(日本の9時)に電話していたのが、4時にしなくちゃならない。5時半に散歩にいってたのを4時半にいかなくちゃならない。朝はゆったりだったが、夜はものすごくあわてた。かったるいぞ、何もかにもが。

ハロウィーン、寂しかった

2009年11月01日(日)

刃物を研いで待っていたのにひとりも来なかった。やはり去年来た子どもを食べてしまったのがいけなかったのだろうか。のこったチョコレートとホットチートスはぜんぶ自分で食べねばならない。うれしい悲鳴というやつである。Trick or Treatに行ったトメは、出先(友人の家)からメールしてきて、友人の家にお泊まりしていいかと聞いてきた。だめ、といったのに、なんで? 理由をいうと、えーーどうして? どういういみ? ねー、いいでしょ? ……しまいにうっとうしくなって電話をかけ(それまでは携帯メールであった)つれあいに替わり「あしたは宿題をしなくちゃならないから」と一喝してもらって一件落着。こういうのをデウス・マキナという。あまり安直すぎると思うけれども、つい使っちゃう。迎えにいったらトメは手ぶらであった。たくさんもらってさんざん食べてもう見るのもいやになったから誰かにあげてきたそうだ。ちっ。楽しみにしてたのに。きょうはAventinusというのを飲んだ。

   
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