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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

カメラつき携帯電話

2006年03月26日(日)

 最初はなんで携帯電話にカメラがついていなくちゃいけないんだと思ったんですが、携帯にカメラが付いちゃうとこれがなかなかで。今、私が持っている携帯は「仕方なく」カメラが付いているという品物ですが、ここ数日、カメラの性能がいい携帯が欲しくなってしまいました。カメラと携帯を別々に持ち歩くよりも一緒のほうがずっと便利であることは間違いないです。

 ちょっと写真にとっておきたいなっていう場面に遭遇すると、カメラつき携帯はいいなあって思うようになりました。簡単にとれる、自然にとれるというのがカメラつき携帯のいいところでしょう。卒業式が続いていたのでそう思いました。写真にとるだけで忘れてしまうよりも、写真はないけれどもずっと覚えているほうがいいとこれまで思っていたのですが、携帯のカメラは写真機でとるほど構えて撮影しないので、その場の時間の流れをあまり邪魔せずに写真が撮れるのですね。

 買おうかなあ。最新鋭のカメラつき携帯。でもまたマニュアルを読むのが大仕事なんだろうなあ。

チャー(犬ちゃんのその後)

2006年03月24日(金)

 マニエリストQさんからチャー(犬ちゃん)のその後の様子をスタッフ・ルームに書き込んでもらいました。

 「チャーはますます元気に我侭三昧な日々です。ものすごく甘ったれです。帰宅のときは吠え立てて向かえてくれます。大騒ぎです。以前は何を食べていたのか、肉より魚類が好物みたいですよ。カルシウムの骨が大好きで両足で上手につかんで噛み噛みします。くわえたまま仰向けに寝転がったりしながら短い足を宙でもがきます。
 
 そのような仕草で見返り美人みたいにひょいとこちらを見るのです。あのまあるい瞳で……。でも頑固で生意気です(笑)。」

 そうか、お魚が好きなのね。




ええと、悩んだんですけど

2006年03月23日(木)

 産経新聞から電話で「文芸時評」を担当しないかと、ちょっと悩みました。ううと、主な悩みは時間がないこと。そのわりにはちょこちょこ遊んでいるじゃんと言われそうですが、だからモンダイ。限界を超えるとあらゆることを無視して遊びに行きたくなる。行きたくなるだけならまだいいのです。行ってしまう。これが問題です。ううん。困ったもんだ。でも引き受けちゃいました。なんとかなるでしょう(なんともならんぞ!という息子の意見)

 そういうわけで四月からつき一度で産経新聞で文芸時評をやります。時評を書いくのが興味深い時期に入っている気がします。なんというか、ものの感じ方で出来上げってきているというのでしょうか?文芸という形の中に新しいスタイルが静かに浮き上がってきている感じがするので、この仕事はやってみたい仕事です。ただ時間が……。それが問題なのです。

サクラサク

2006年03月22日(水)

 「サクラサク」と言えば大学の合格電報という時代がありました。ネットで合格番号を確認できるようになってから、合格電報屋さんのアルバイトが姿を消してしまいました。あれは学生アルバイトが多かったのです。

 娘が受験した時は電話で合否判定を聞くという方法がありました。つい4年ほど前ですが、今のようにはまだパソコンが普及してませんでした。機械的な声で「残念ですが、あなたは不合格です。くりかえします。あなたは不合格です。」という電話を聞きながら「繰り返さなくてもいいわい!」と文句を言ってました。「不合格」よりも「サクラチル」のほうがなんだか良い気がします。

 桜が咲くと言えば入学式というのが相場でしたが、ここ数年、入学式に咲くのか、卒業式に咲くのか、どっちか占うような年が続いています。今週はあっちこっちの大学の卒業式がありますが、今年の桜は卒業式に咲き出して入学式に散るくらいになりそうです。

 というわけで法政大学のゼミ生法政文芸編集委員それに日大芸術学部の皆さん、お約束の発作的花見会です。
日時は4月1日。場所は飯田橋の外堀の土手。詳しくは法政の学生ページを見て下さい。学生ページのIDおよびパスワードを忘れたという人は問い合わせを下さい。

ひよこかひよこ豆かから揚げか

2006年03月21日(火)

 ちょっと真面目に伊藤比呂美論とかエロティシズムの解体と再構築とか、そういう感じのものを書きたくなっているのですが、朗読会のトピックスはそういう方向で書くかもしれません。でその前に、豆ちゃんの悩みをご紹介しましょう。

 朗読会の入場券?はブックカバーになっています。で前回同様また豆ちゃんが作ってくれました。前回はそら豆だったのですが、今回は春だからひよこ豆。で黄色いひよこ豆の絵が出来上がってみると、なぜかこれが「から揚げ」に見えたそうです。
「鳥のから揚げに見えませんか?いちどから揚げにみえちゃうとどうしてもから揚げに見えるんだけど」
「ううん……。から揚げねえ……。」
 から揚げって言えばそう見えなくもない黄色い塊。で豆ちゃんは目とくちばしをつけてみました。これで「ひよこ」に見えるかな?というわけで今回のブック・カバーはひよこ豆かはたまたひよこかから揚げかというデザインになりました。

「で、パーティでひよこ豆の煮物を出すって言ってませんでしたか?」
「え、そんなこと言ったけ?ひよこ豆ってどうやって食べるの?」
 ということで、豆ちゃんとモロッコ料理店でひよこ豆のサラダを食べながら打ち合わせをしたのが三日前のことでした。ひよこ豆は直径5ミリくらいの平たい豆です。

追記 モロッコ料理屋で食べたのはレンズ豆だったんですって。スタッフ・ルームで豆ちゃんがぼそぼそ言ってました。ひよこ豆はもっと大きいみたい。ごめん。

御礼

2006年03月20日(月)

 朗読会では花かごをパーソナルメディア社からいただきました。どうもありがとうございます。
 また兼子さん、金森さんからはお菓子を頂戴しました。若藤さんからはお赤飯をいただきました。
 連絡が不十分で御礼を申し上げるのが遅くなりましたことお詫び申し上げます。

股間で蝉がなく

2006年03月19日(日)

 ええと、なんというタイトルだと思われた方がいるかもしれませんが、実際、昨日の朗読会で自分のテキストをそう読んでしましいました。読んだのは集英社文庫の「豊海と育海の物語」に収録した「うさぎ狩り」の一場面です。「鼓膜」という字をなぜか「股間」と読んでしまったのです。「あ、」と思っても、そのまま何食わぬかおで進行してしまうことでも出来たのですが、つい焦ってしまいました。

 そこで「股間じゃなくて鼓膜です」と訂正したところから、頭に血が上って、ほとんど逆上せんばかり。そのまえに伊藤さんの身体の部位の話をしていたのです。「ほと」とか「くぼ」とか「まら」とか、そういう単語が並んでいたのが頭に残っていたのかもしれません。で、股間で蝉が鳴いてしまったんです。「あれは油蝉だったの?つくつく法師だったの?」なんて聞かれました。

 80年代の伊藤さんの詩の仕事は、それまで卑語とされていたような言葉をおおらかに使うことで、猥褻性を無化させる仕事をなさっていました。卑猥とか隠微とされるような要素をもって健康で明るいものに変えて行く仕事だと言ってもいいでしょう。あるいは猥褻性の解体という言い方もできるかもしれません。

 「日本霊異記」を題材にした「日本ノ霊位(ふしぎ)ナ話」を書いた頃から解体した猥褻を再構築させ始めたように私は感じていたのです。猥褻ではなくて官能的なものを再度構築させようとしているという感じは「河原荒草」ではもっと強く押し出されています。官能と命の息吹の繋がりが詞(ことば)によって呼び出されているのです。股間で蝉が鳴いてしまったのは伊藤さんが「日本ノ霊異(ふしぎ)ナ話」を読み終わった直後のことでした。「豆畑の昼」を読もうか「うさぎ狩り」を読もうか迷った挙句の出来事でした。

 伊藤さんは勇猛果敢に猥褻性の解体にいどんじゃいましたたが、私のほうは隠微なものを暗がりから明るみに引きずり出したかったのです。それで「豆畑の昼」を書いたので、そのあたりの話をしたかったのですが、股間で蝉が鳴いてしまって、支離滅裂。いやあ、参りました。
 

朗読会にお越しいただきましてありがとうございます。

2006年03月19日(日)

 昨日は朗読会にお越しいただきましてありがとうございます。開演時間になぜか雨がたくさん降ったにもかかわらず大勢の方にお運びいただきました。

 それから思いがけないことですが、お花やお菓子それにお赤飯までいろいろな差し入れを頂戴しました。こちらでどなたかお名前を控えていなかったので、御礼を申し上げることができない方もいます。この場を借りてお礼申し上げます。どうもありがとうございます。

 伊藤比呂美さんの朗読はすばらしいものでした。そばで聞いていてぞくぞくしました。朗読会の様子は近いうちにトピックスに掲載いたします。

高見順賞

2006年03月18日(土)

 昨晩は高見順賞の受賞式でした。こんなに受賞者がうれしそうで、和やかな授賞式はめずらしいねえ、いいパーティだったとあとで二次会の時に話題になりました。

 伊藤比呂美さんは受賞が決まったときは真夜中のカルフォルニアでおやすみになっていたようです。受賞を知らせる電話を選考委員の佐々木幹朗さんがかけると最初は「いったいこんな真夜中に何を言っているの」とたいへんなお怒りだったという話が選考経過のところで出ていました。そのうちにだんだん目だ覚めてきて、わけが解ってきたということで、電話のあとで、高橋睦朗さんが「きっと今頃は部屋の中をぴょんぴょんはねて、夜があけたら今度は庭をぴょんぴょんはねているよ」と予想したそうです。

 授賞式では祝辞の平田俊子さんやトチ木仲明さんそれに乾杯の音頭の私などを伊藤さん自身が紹介してくれました。素敵な会は二次会、三次会と続くのですが、伊藤さああん!今日は朗読会ですからねえ。お忘れなく。
皆さんお待ちしています。

豊海と育海の物語

2006年03月17日(金)

 集英社文庫から「豊海と育海の物語」が今日発売になりました。メールマガジンでは22日とお伝えしたのですが訂正します。ごめんなさい。通常、集英社文庫は20日発売なのですが、今月は20日が日曜日と祭日に挟まれているために17日になったそうです。

「豊海と育海の物語」は前回朗読会で読んだ光村図書の教科書「国語2」に書き下ろした「雨の日と青い鳥」の続編です。続編と言っても物語の時間は豊海と育海がもっと小さい頃の話になっています。豊海が幼稚園から小学校にあがる冬から夏までを描いています。文庫ではそのほかに子どもが登場する短編をコレクションしました。子ども向きに書かれたものではなくて、子どもが登場するという内容を持った短編です。

 朗読会会場には集英社文庫「豊海と育海の物語」も用意します。表紙は教科書の挿絵とおなじ安井寿磨子さんにお願いしました。

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