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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

カンボジアのスイカと瓜 2

2010年08月23日(月)

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 カンボジアのスイカ細工です。このほかにもいろいろ。ゴッホの絵をスイカに刻んだものなども、勝又さんから送ってもらった写真にはありました。

 壺井栄の「二十四の瞳」には、かぼちゃの提灯を作る場面がありました。主人公の大石先生が、自分の子どもを亡くしたときの場面です。戦争末期のことで、食料不足なのですけど、大石先生は「かぼちゃは子どもが遊ぶものだった」と言って、死んだ子の枕元に備えられていたかぼちゃに包丁を入れるのです。そして、かぼちゃに目と口をつけ、中身を刳り貫き、火を点して提灯にするという場面があります。大石先生の怒りが現れている場面ですが、壺井栄が描く「怒り」は切ない「怒り」でした。この場面を最初に読んだ時の、胸に包丁を突きつけられたような感じと言うのは、時間が過ぎても消えません。

 昨日、法政の尾谷先生からiパッドを見せてもらいました。へぇと感心したのは「トイストーリー」の宣伝版。アニメーションの画像を触ると、動いたり、音が出たりしますし、英文を音声で読み上げながら、読んでいる単語の色が変わったりします。電子デバイス用の表現が出てくるだろうとは、前々から思っていたのですけれども、もう、ちゃんと、そういうものが出てきているのですね。これで、漢文の素読をやってくれるものができないかしら?語学には便利な道具だし、漢文の訓読文みたいなものは音で聞きたいから、そういうものがあるといいなあと、尾谷先生とお話しました。
 あと、尾谷先生が写真や動画の整理にiパッドを使っているのも見せてもらいました。これもいいなあと思った機能。PCで整理するよりも、iパッドのほうが気分的によさそうでした。前々から、なんでもかんでもパソコンで処理するのではなくって、道具を分けたいと思っていましたから。

 息子と息子の彼女(こういう言い方でいいのかな?どうも適切な言い方が思いつかない)と3人で銀座を散歩したのは今月の初めでした。その時、初めてiパッドに触りました。銀座3丁目のアップルショップを覗きたいと息子たちが言うので、つきあったのですけど、ズームインしたりズームアップすることができる地図があって「これはいいなあ」と思いました。ちょっとづつ、電子デバイスが、私のほうへ近づいて来ているって感じです。

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