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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

今日は十五夜

2019年09月13日(金)

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今日は十五夜。でもお月様みられそうにないなあ。お団子だけ買ってこようかしら。昨日、金沢八景「千代本」の座敷から、平潟湾の野島山を眺めていた。十五夜の晩は野島山から大きなお月様が昇るの。「オレンジ色の大きなお月様」と大伯母が話していた。金沢八景のひとつ。
 瀬戸の秋月。京浜急行「金沢八景」駅は改修が済み、すっかり様変わり。昔の小さな駅前に人とバスがひしめく様子は残っていないと、思っていたら、横浜市大のキャンパスの方向に抜けるトンネルは昔のままに健在。そこだけ時間が止まっている奇妙な眺めになっていた。
 十五夜は沖縄では豊年祭がある。昔、写真家の東松照明さんと沖縄本島の金武の豊年祭を見に行ったことがある。村の人がそれぞれに衣装をつけ、髪を結って、舞台で踊ったり歌ったり、それは華やか。舞台の前にトゲトゲのアダンの葉が並べてあり、家族の姿を見つけた幼い子が舞台へ上がっていけないようにしてあったのが微笑ましかった。
 韓国では秋夕(チュソク)で、日本のお盆のように多くの人が帰省する。釜山で秋夕の大渋滞に巻き込まれ、飛行機に乗り遅れたことがある。しかたがないので空席があった福岡便に乗り、新幹線で東京へ戻ってきた。
 安房の館山は八幡神社のお祭り。台風15号の被害甚大で、今年の「やわたのまち」は神事だけをやるとのこと。小学校1年生の時、初めて「やわたのまち」に連れていったもらった。金沢八景から館山に移って最初の秋。神社の境内に鎌や鋤、鍬などの農機具を売る店、風呂桶、桶などを並べた店、大工道具に鍋釜、いろいろなお店が出ているのにびっくりした。ふだんはただの草原の八幡神社の境内に市がたち、ほんものの「まち」になっていた。

 十五夜のごちそうはきぬかつぎ。

寺山修司記念館へ

2019年09月02日(月)

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 ひさしぶりに八戸へ。八戸から三沢の寺山修司記念館へ。八戸は秋の気配。女郎花やコスモスの花が盛りを迎えようとしていました。ホテルのテレビの韓国報道。画面にじっと見入っているご年配の方の姿もあり、まともな報道がされない奇怪な事態になっているなんてと困惑。どうしたらいいんでしょうねえ?
 お土産はおしる煎餅。煎餅汁を作りました。
 「シャッター商店街」という言葉を耳にしてからかれこれ20年以上たつ。今はもうシャッター商店街ですらない。櫛の歯が抜けたような空地。崩れ落ちる寸前の廃屋。そんな建物が並ぶ商店街も珍しくない。そこに消費税率アップ。インボイスの導入。個人事業者はもういらないという政策。大店法改正で大型店舗が進出したあと、大型店が撤退し買い物難民を生み出した流れを、こんどは税制で加速させようとしているかのような政策が続く。少子高齢化で仕方がないという話じゃない。
「政治を軽蔑するものは、軽蔑すべき政治しか持つことができない」トーマス・マン
 寺山修司記念館で、寺山の初めての米国訪問記を読んでいたら、トーマス・マンのこの言葉を引用していた。
 寺山修司記念館は三沢の米軍基地を通り過ぎた森の中にある。裏の小道から小川原湖をのぞむことができる場所。小川原湖はしじみの産地。
 小道を辿ってゆくと寺山修司の文学碑。文学碑の前には小田内沼。小川原湖とは別の沼。水草がたくさん茂っていたけど、なにが茂っているのかは、遠くて分からなかった。

   
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