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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

おでん屋さん開業

2017年11月05日(日)

 子どもが小さい頃、寒くなると「おでん屋さん」開業。大鍋におでんをいっぱい煮て「はい、何を差し上げましょうか」と言うと息子は「はんぺんと卵」娘は「コンニャク」。お勘定は子ども銀行のお札。「つみれとちくわぶ」と息子。娘は「コンニャク」息子「ジャガ芋」娘「コンニャク」。霜月です。
 おでんの大根はあんまり好きじゃなかった。味のしみた大根と言われると笑ってごまかすか、お付き合い程度に食べた。お多幸の大きな大根は、本音を言えば脅威だった。それがどうしたことか、去年あたりから大根が旨くなって……。茄子を美味しいと思った時も驚いたが、おでんの大根まで味方になるとは!

東大駒場シンポ「魅惑するナショナリズム」

2017年11月04日(土)

 昨日、東大駒場でシンポ「魅惑するナショナリズム」聴講。アニー・デュトワ&ヴェロニク・フランバール=ワイスバート「モンマルトルの怪物──セリーヌ『またの日の夢物語』の朗読と批評」を始め、現代のナショナリズムの動向についての考察。言葉を築いている感触が明瞭にあっておもしろかった。

 平野啓一郎さんの三島由紀夫の読解で「市民の共同体」が描かれていないという指摘。「永すぎた春」や「不道徳教育講座」などの娯楽小説との関連をどう考えているのか質問したかった。三島が「小市民」を描いた作品の多くは女性誌に発表されている。

 中島京子さん。戦前、戦中の女性誌(婦人雑誌)について紹介。抽象概念よりも具体的生活知識中心なので、市民的生活の様子を垣間見ることができナショナリズムの浸透の過程が見える。婦人雑誌は「主婦」向けで家族という小さい共同体を前提に編集されていたを思い出した。

 大澤真幸さん。「季節外れのナショナリズム」はグローバル経済と多文化主義が表裏一体で語られることへの反発として現れてきているという指摘。変化に対して保守の対抗言論が脆弱である理由として納得がゆく見取り図。ここでいう保守は「生活様式を守りたい」かな?

 片山杜秀さん。近代は「無名戦士の墓」を生み出したという指摘。自分でもうまく質問の形を見いだせないけど「無名戦士の墓」は現在は樹木葬のような「無名市民の墓」に展開している。あと気になったのが「匿名の殺人」との関連。座間の事件がなぜか浮かんだ。座間の事件が気になるのは自分でもどうしてなのかよくわからない。「匿名」の人物が「匿名」の人を殺す。匿名の背後には必ず実名の人物がいるわけだけど、これが特定できない可能性を含む。「匿名」は「無名」とはまた別の概念なのか、それとも「無名」への過渡的概念なのか、どっちなのだろう。

 夢の遊眠社の芝居を見に行ったのは東大駒場のどのあたりだったのだろう。位置関係はまったく記憶していない。聞いたら、新しい建物を建てたりしているから、校舎の配置も変わっているとのこと。森も深くなっていた。

   
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