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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

もうすぐ春です

2006年02月27日(月)

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 知り合いから仲良くピアノを弾くクマちゃんの写真を頂戴しました。お宅にはクマ部屋があるのだそうです。そう言えば鎌倉の大仏次郎邸には猫の置物だらけの猫部屋がありました。

イラクからの撤退

2006年02月26日(日)

 読売新聞は自衛隊のイラクからの撤退が決まったことを書いています。3月に英国と足並みをそろえて撤退準備に入り、5月にイラク国内からクエートに撤退し、7月に帰国という流れになりそうです。ただし、物資輸送を担っている航空自衛隊は残留して任務遂行するということでした。アメリカは自衛隊の一部でもイラクに残ることを希望していたそうですが、結局、英国も日本はイラクからの撤退を了承したとのことでした。

 国会ではライブドア堀江メールを巡る混乱の収拾がつかないうちに、こういうことは決まってしまうようです。こんな状態だと議会は必要ないということになりはしないでしょうか?政府があればそれで充分というような感じになって行かなければいいのですが……。民主党は政府を追及して政権交代を図るということにとらわれすぎているように見えます。追求のための追求というような姿勢が今度のようなばかばかしい騒ぎを引き起こしているような気がしてなりません。政権交代は「目的」ではなくて「結果」なのではないでしょうか?

 いずれにしても自衛隊の主力部隊が無事帰国することは喜ばしいおとです。しかし。野党にはイラク戦争の意義についてはもっと厳しく政府与党を追及して欲しいと思います。大量破壊兵器保持というアメリカのイラク攻撃の理由は、間違いが多かったことになぜ気がつけなかったのか?あるいはイラク民主化という見通しをなぜ誤ることになったのか?自衛隊を派遣した当時よりもイラクを含むイスラム圏での緊張はなぜ高まっているのか。などなど政府見解をただすべき事柄はたくさんあります。

エンジョイという表現

2006年02月25日(土)

 フランスの高校生くらいが読む哲学の入門書を読んでいるうちに「エンジョイ」という単語の意味を改めて思い出しました。「楽しむ」というこの単語、オリンピック選手がよく使っています。そして、国の代表なんだから「楽しむ」だけじゃ困るなんて意見を耳にします。「遊びに行ってるんじゃないんだぞ」というわけですが、「楽しむ」つまり「エンジョイ」にはもっと神聖な意味があります。神の降臨が「エンジョイ」なのです。日本の選手がそういう意味で「楽しむ」を使っているかどうかは解らないのですが、たぶん、国際大会に出場しているような選手は「エンジョイ」というに相応しい実際の場面を目にしていることでしょうし、インタビューを受けた選手が「エンジョイ」と発音するのを聞いていることでしょう。

 フィギュアスケートの荒川選手のスピンの様子をスローモーションでみたら、なんと素敵な微笑を浮かべているではありませか。つまりこれが「エンジョイ」なんだなと思いました。たぶん、私などは一生「エンジョイ」を体感する瞬間はないかもしれないと思います。ただ単語を知っている、その意味を知っているに過ぎないのかもしれないのです。もっとも「エンジョイ」はそうした華やかな場面だけに訪れるのもではなくて、深く安らいでいる時にも「エンジョイ」と言う瞬間はありますから、そっちなら誰にでも等しく得られる機会はありそうです。よく小説のリアリティを論議する場合に「血肉になった言葉を使っているかどうかだ」なんて言いますが、絶対に血肉にはならない言葉だってたくさんあるんだなあと、フィギュアスケートの演技を見ながら、そう考えました。ただ想像することしかできない言葉というものをたくさん持っているのも楽しいものです。「エンジョイ」のおすそ分けに預かる楽しさです。

電線地中化工事

2006年02月23日(木)

 家のそばの国道で電線地中化工事をやっています。そのために銀杏並木の銀杏を短く切って、仮の場所に移植しています。工事が終われば銀杏の木も戻ってくるはずなのですが。でも、電線を地中化してもあまりすっきりした街並みになったなあという感じはしません。都市計画で、この国道は周囲を鉄筋コンクリートの建物で覆うことになっています。大地震のときに防火壁になるはずなのだそうです。だから、色も形もさまざまなビルだらけで電線を地中化しても景観はそう変わらないのです。さらに大地震の時に鉄筋コンクリートの建物が防火壁になると言われてもあまり信じられません。ビルが倒れないという前提の計画ですが、耐震偽装問題を考えれば、不信感があっても当然だと思います。

 昨年、エゴの木が白い花を咲かせていた雑木林は間引きの伐採が行われています。斜面の上に何か、たぶんマンションでしょうけれどもが立つのだそうです。もう今年はエゴの木は咲きません。間引きされてしまいました。そういえば、家の近くでもヒューザーがマンションを建てようとしていた土地があるのだそうですが、手放して別の業者さんが入るみたいです。

 電線地中化工事の現場には街並みが美しくなりますという看板がたっていますが、なにかちぐはぐで、信じられません。やらないよりもやったほうがいい工事ですが、もうちょっと早くにやってくれれば、その効果は何倍もあったような気がします。

バスタイム

2006年02月22日(水)

 なんだか無駄使いしたい気分。ネットの占いでは金運低下の予想。でも無駄使いしたいってのは春風とはいえないまでも春めいてきたせいでしょうか?(また地理音痴の友だちから電話がかかってきて「だから妄想なのよ」って言われそうな気もしますが)

 バスバブルを買いました。ぶくぶく泡がでる入浴剤。子どもの時、映画を見ていて泡だらけのお風呂に入っているのが羨ましかった。もう何度も試してそんなに気持ちの良いもんじゃないって解っているんですけどね。

横浜美術館

2006年02月21日(火)

「そいれで、蔦温泉から帰ってきたら」
「あ、ちょっと待って、携帯の電源がきれちゃう」
プチッ。
家電が鳴る。
「それでなんだけ?」
「蔦温泉から帰ってきたらって話でしょ」
「そうそう、帰ってきたら横浜美術館へ長谷川潔展を見に行くの。泊りがけで」
「だって横浜ってちかいじゃん」
「近くても泊まるの。ニューグランドホテルの本館をちゃんと予約したもん」
「それって絶対、妄想だよ!忙しすぎて、遊びに行きたぁいっていう妄想がふくらんじゃっただよ。」
「でも、ちゃんと予約したもん」
「だから、それが妄想なの。きっと熱があるんだよ。体温計ある?計ってごらん」
 でも、青森が小田急線沿線にあるって思っている人に言われたくないなあ。

つた温泉に行くことにした

2006年02月20日(月)

「どこに行くんだって?」
「だから蔦温泉」
「それってどこ?」
「十和田の奥のほう、八甲田山の中腹」
「それって東京からどのくらいかかる」
「たぶん、午後の仕事が終わってからじゃあ電車はないよ。新幹線で八戸まで行かなくちゃいけないんだから」
「え、青森なの?新幹線なの?小田急じゃないの?」
「箱根湯本じゃないんだから」
 地理音痴のともだちと上記のような会話を交わしました。どうも東京で午後の仕事を終えてから遊びに来る気になっていたらしい。
「それでいつ行くの?」
「来週」
「ひとりで行くの?何をするの?」
「ひとりでお風呂で寝てくる」
「お風呂で寝るの?」
「うん。お風呂場にお湯が流れていて、寝ていると背中がぽかぽか気持ちがいいの」
 真冬の蔦温泉なんか誰もいないと思っていましたが、そうでもないのです。この間、乳頭温泉で雪崩がありましたけども、あのときも客さんはけっこういました。
「ねえ、疲れてない?」
「うん、ちょっとくたびれているんだけど」
「温泉に行くっていう妄想だけで予約しちゃったんだ」
「妄想じゃないよ。ちゃんと予約したんだから」
「箱根湯本にしたら、そしたら小田急で行けるよ」
「やだ。だって八戸で烏賊買ってくるんだもん」

キャンデロロとストイコ

2006年02月19日(日)

 札幌で冬季オリンピックが開かれた時、ジャネット・リンという女子選手がいました。札幌の恋人とか氷の恋人なんて呼ばれて、オリンピックのあとはなにかのCMにも出ていたような気がします。フィギアスケートというものがあるのを知ったのはこのオリンピックが最初でした。それ以来、オリンピックの時だけのフィギアスケートファンです。オリンピックだけじゃなくて世界選手権とかNHK杯なんかも見たんのですが、雑事に取り紛れて、忘れてしまうのです。新聞のコラムで、ジャネット・リンのことを書いたものをいくつか見つけましたが、きっとコラムを書いた記者も小学生の時にテレビでじっと見ていたのではないでしょうか?ジャネット・リンを直接に取材したなんて記者はとっくの昔に定年退職を迎えているはずです。

 長野オリンピックではカナダのストイコ、フランスのキャンデロロの男子選手がおもしろくて忘れられません。このときはフランスからスルヤ・ボナリーという黒人でバック転が得意な選手も出場してました。日本で開催されたというだけでなく、上位選手が個性的な大会だったと思います。ジャンプの王様と言われたストイコはオリンピックチャンピオンにこそなりませんでしたが、世界チャンピオンには何度もなっています。身長170センチ。がっちりした体格。顔が大きく見える。長野の時は足を痛めていたのにもかかわらず2位でした。

 人気の点ではキャンデロロに勝る人はいないでしょう。昨日、ネットでキャンデロロの長野でのプログラム「ダルタニアン」の動画が入られるアドレスを知って、ついつい何度も見てしまいました。ストレートラインステップはフェンシングの動きが前後の直線だけで、左右の動きはないことを利用して、実際に剣で戦っているような雰囲気を見事に出していました。これだけでも頭の良い振り付けだと思うのですが、極めつけはジャンプに多少失敗しても観客は「ダルタニアン危うし!」という心境になって、会場が沸き返るのです。もちろん採点としては減点の対象になるのでしょうけれども、あの頃はまだジャッジの心象による採点でしたから、お客さんが大喜びをすれば、それだけ減点も少なくなる可能性がなきにしもあらずでした。

ああ、あったかい。

2006年02月18日(土)

 窓の外をお日様が通り過ぎて行きます。東の空に上ったお日様が西の空まで行く途中で、ちょうど、窓の外を通り過ぎるようなコースを通るのが今頃の季節です。
 
 あったかい。あったかい。風は冷たいのだけれども、陽の光はもうずいぶんあったかくなっています。インフルエンザが相当にはやっているようで、昨日、息子が病院に行ったら「もう検査薬がありません」ということでした。そこで診断は「たぶん、インフルエンザ」昨日、全身の関節が猛烈に痛み出したそうです。

 そのおかげで朝の6時に起こされて、ついでに男子のフィギュアスケートの中継を見てしまいました。ちょっと思ったんだけど、美形だとかそうでないとか、いろいろ言うけれども、結局、人間の顔って表情で見え方が決まる要素ってかなりあるんだなってことです。土台があんまりめちゃくちゃじゃ、そうは行かないかもしれなけど、目と口と鼻があれば、あとは表情で、決まるって言ってもいいかもしれない。いや、高橋選手のことじゃなくて、いろんな国のいろんな選手の顔を見ていてそう思ったのだけれども、こういう国際大会で日本の選手は昔に比べると自然な表情をするようになったし、東洋人の表情としてきれいになったなあと見とれてました。
 東洋人じゃなくてカナダ人だけど、がっちりした体格で顔ででかかったストイコ選手が見たいなあ。

 それにしてもあったかい。あったかい。

ううん。微妙だな?

2006年02月17日(金)

 昨日、堀江貴文被告の弁護人が東京地裁に保釈申請をしています。粉飾決算で再逮捕されるかと囁かれていたのですが、再逮捕はないままです。そもそも業績を伸ばしている最中の企業に「粉飾決算」という罪を当てはめることにいささかの無理を感じます。これで保釈されるのか、それとも再逮捕となるのか?微妙です。昨日は国会に自民党側は「ガセ」というメールが持ち出されましたが、この事件、どこまで行っても「へん」な事件です。ここまで再逮捕に手間取っているところをみると仮に再逮捕されて裁判に持ち込まれても、かなり揉める裁判になりそうな気がします。

 ライブドア事件は最初から政治絡みという印象をぬぐえないのですが、民主党はこの問題の追及の方法を間違えているのではないでしょうか?どうも従来型の方式で政府の失点を探しているように見えますが、いっそのことホリエモンは悪くないという視点にたったほうが、政府の失点あるいは無能をあぶりだすことができるのではないかという気がします。ま、これも微妙ですが。

 イラク自衛隊は3月から撤退を始めて、5月には完全撤退という計画があると報じられていますが、こちらも正式発表ではありません。政府高官のよるという情報で、かなり精度はあるものの微妙。昨年から続くフランス暴動やデンマークの風刺漫画にたんを発した暴動など、欧米に対する敵意は広範になってきていますし、アメリカのイラク政策は失敗している様子なので、早く帰ってくればいいと思うのですが、国会では誰も質問しないのかな?それともニュースが流れないだけなのでしょうか?

 オリンピックが始まって、人の目はそちらに釘付けというか、情報がオリンピックに向いているうちに、あっちこっちで微妙な動きが出ています。オリンピックが終わったら、今度はどんな展開が待っているんでしょうね?ネットや新聞の小さい記事を拾い集めているとなんとなく微妙な雲行きになってきています。

わーーい、先生ごめんなさい。

2006年02月16日(木)

 歯医者さんに行って来ました。20年以上お世話になっている先生です。2年ぶりの歯医者さんです。2年前に左上の奥歯をせっせっと治療して、あとは金属をかぶせるだけというところまでこぎつけました。それから放りだしてしまったのです。その歯が痛みだしたのが昨年の12月。レントゲン写真を見た先生が
「これは痛くなってから、そうとうに時間が
たってますね。だいぶ悪くなっている」
 わーーい、先生、ごめんなさい。今度は真面目に治療します。ちゃんと終わりまで通います。だから8年前に歯を抜いたまま、隙間になっているところも直して下さい。というわけでしばらく歯医者さん通いをすることにしました。

「いいですか、ここが歯がなくなるかなくならないか
の正念場ですから、がまんして下さいね」

 はい、はい。解ってます。でも根幹治療って苦手。だから、悪くならないうちに治療に来てねと言われそうで、またまた「先生、ごめんなさい」と手足をばたばたしたくなるのを我慢してました。

 でなぜか、歯医者さんに行ったあとは飲みたくなるドクター・ペッパー。麻酔が残っている時にしゅあっと炭酸を飲むとこれが美味しいのです。歯医者さんは明治屋の並びにあるんです。ドクター・ペッパーを買って法政大学の研究室で飲んでいると日文科助手のF女史が
「先生(こっちの先生は私のこと)胃が痛いって言ってませんでしたか?」
「うん、胃が痛いし、歯の治療したあとは麻酔で麻痺しているし、心臓がまた自律神経の失調症で痛くなるかもしれないし、それになんだか腰も痛くなってきた。腰が痛くなるなんて珍しいんだけど」
「じゃあ、ドクター・ペッパーなんか飲んじゃいけません。胃に悪いでしょ」
「だって、これは薬。薬なの。だからドクターって書いてあるじゃない」
「それより、早く直してウォッカを飲みましょう」

 ドクター・ペッパーってコーラよりの癖が強いのであまり売ってないのです。銀座の明治屋には置いてあるので、歯医者さんの帰りには必ずドクター・ペッパー。
「だからね、ドクターなんだから薬だってば」
「それより痛いところは全部直してウォッカです。ドクター・ペッパーよりもカラオケでペッパー警部です。」
「解った。解った。早く直します。はい。」

吐くか食べるかそれが問題だ

2006年02月15日(水)

 夜中に突然、心臓がばくばくしだしました。また例のよって自律神経の失調症だなと、これは何度も経験があるので「嫌だなあ」と思いつつも、それほどあわてることもなかったのですが、その時、何を思ったのか台所にあったプルコギ(牛肉の絡め焼き)をレタスに包んでほうばったのです。我ながら理解に苦しむ行動です。

 どうなったかというと、なんと喉にどうもそのプルコギレタス包みがひっかかっている感じがあって、なかなかとれません。自律神経の失調症のほうはとうにおさまっているのに、喉及び食道が苦しい。で吐いてしまおうか、それとも、ごはんをゆっくり噛んで食べようか、夜中に二者択一で輾転反側しました。吐いてから食べるという手も考えました。少なくとも食べてから吐くよりもましな気がしました。

 吐くのはあまりやりたくないけど、ご飯はちょうど炊いたご飯がなくて、お米を研ぐところからやらなくちゃならないし、ああ、どうしようどうしようと思っている間にとうとう夜が明けてきました。フィギアスケート男子のライブを見ようと思ってたのに、それどころじゃない。結局、ご飯を炊いて、それをゆっくりゆっくり噛みながら食べてみました。それでも今朝は胃が重い。しかし、なんだって、自律神経失調症の発作の最中にプルコギレタス包みなんかを食べる気になったのだろう?これからはごはんはよく噛んで食べます。今日、歯医者さんを予約してあるから、歯もちゃんと治しておこう。いやハムレットもびっくりの一夜でした。これってあのお経を唱えるプリンターのたたりかしら?

ビックカメラ

2006年02月14日(火)

 息子と一緒に有楽町へ洋服を買いに行きました。で、そのかえりにビッグカメラによったんだけど、きっとあんまり本屋に行くことがない人が本屋に行くとこんな感じなんだろうなあって、目をちかちかさせながら、想像してました。なにがなんだか、さっぱりわからない。プリンターもパソコンもたくさん並んでいるんだけど、なぜ値段が違うの理解できないんです。

 これが服とか雑貨とか家庭用品とか本だとだいたい見ただけで安そうだとか高そうだとか解るんでけすけどね。どうも電気製品やパソコンってまったく違いが解んないので、結局、値段だけを見てしまいます。

 で、解ったのは、いや、正確に言えば家に帰ってきて解ったのは、プリンターは壊れていなかったということです。写真もプリントできる安いプリンターを買ってきて、息子に取り付けてもらいました。で、彼が言うには前のプリンターも「まだ生きているよ」ということで、「こりゃ、ダメだ」と思ったのはまったくの思い込みだったようです。なあんだ(しょぼん)でした。

春めいてきました。

2006年02月13日(月)

 立春を過ぎたら、光が明るくなって春めいたきました。春の予告編というところでしょうか。ええと最近、食べておいしかったものは、ひこいわしのマリネ。ひこいわ、ってアンチョビーなのですが、これを塩コショウしてオリーブオイルに着けたもの。日本の酢の物よりもやや濃厚な味です。缶詰のアンチョビーよりもずっと見た目がきれい。ひこいわしのきらきらした背中がお皿にずらりと並んだところがおいしそうです。白ワインで。

 そろそろ、さよりの季節ですね。さよりと山うどを酢味噌で食べるのも好き。それから、あとは何があるかしら?ぶりとか河豚とか、冬のお魚は食べ収めの季節。そうそう鯛もそろそろおいしい季節が来ます。

やさぐれちゃんとマニエストQさんのおたより

2006年02月11日(土)

 やさぐれちゃんからバトンが回ってきました。バトンラッシュなんだそうです。以下「小説バトン」の答え。

●本棚に入ってる小説の数
 よく解らない。数えたことがない。

●いま読んでいる小説
 アービングの「ホテル・ニューハンプシャー」を読み始めたのだけど、新潮4月号に星野智幸小論を書くのでそっちを読むほうが先になっている。

●あなたが買ったいちばん新しい小説
 いくつかのアービングの作品。

●よく読む、あるいは思い入れのある小説(5冊まで)
 ううん。これもいつもされて困る質問です。

●次に質問を廻す人(5人まで)
 だれかいませんか?この質問に答えてくれる人。

 次はチャー(犬ちゃん)のその後をマニエストQさんが知らせてくれました。だいぶ態度が大きくなっているみたいです。

「元気です。ものすごくワンパクです。勝ち気です。歯向います。
家内は毎日咬まれてます。
夜は、家内と猫と三人で仲良く寝てます。
食欲がよくて猫缶、キャットフード、鰹節まで食べちゃいます。
可愛子ブリッコで、家内とわたしに使い分けてます。
いたずらすると「先生のとこに帰しちゃうぞー」と叱るんですが、ヘノカッパです。
まあ、楽しくやってますよー。」

 なんだか猫のご飯までとっちゃいそうな感じですね。ご面倒をかけますが、よろしくお願いします。

無弦琴の会

2006年02月10日(金)

 城戸朱理さんからお電話をいただきました。骨董を買いに行く会を作ろうということで会の名前も決まりました。「無弦琴の会」。「無現金の会」じゃないですよ。
なんでも陶淵明が楽は好むのに、音痴で、それで弦の張っていない琴を弾いて、弦がなくても音はでるのだと言ったということから名づけたのだそうです。カラオケの同好会にも使えそうな名前なんですけどね。

 それで第一回は夏休みにソウルに行こうってことに相談がまとまりつつあります。お目当ては李朝白磁。でも夏のソウルなら薄い麻で仕立てた韓服を探すのもいいなあって、気の多い私は早くも余所見。「ちゃんと買ったものを写真に撮っておこうね」って、そういうことをしてくれる人がいると助かります。だって、物を買うのはすきなのだけれども、いつ、どこで、いくらで買ったかなんてすぐ忘れてしまうから。

プリンターの断末魔

2006年02月09日(木)

 どうもタイトルを考えるのをさぼっているんじゃないかと思われそうだけども、ほんとうだからしょうがない。プリンターがダメになってしまった。例の仕事をするたびに「ギャテイ、ギャテイ、ハラ、ギャテイ」と般若心経を唱えるプリンターだ。ファックスで送る必要がある原稿をプリントしていたら「しゃーっつ」という音と共にぷちんと電源が切れてそれっきり。あとはうんともすんとも言わない。いったい何が起きたのか、さっぱり解らないながらも、もうダメという感じだけははっきりしている。

 で、我が家の娘はこれが就職活動の最中で、しょっちゅうパソコンを使っている。就職活動には想像以上にパソコンが使われているようで、どうかすると、大急ぎの仕事があるにもかかわらず、パソコンを占領されてしまうこともある。昨年の暮れあたりに2月には長時間にわたってパソコンを使うから専用のノートブックパソコンを購入してくれと要求されていたのだが、一日のばしにしているうちに、プリンターまでダメになって、仕方なしに学校へ出かけていった。というわけでプリンターとノートブックパソコンを両方同時に購入しなくてはならなくなりそうだ。

 なんか壊れる前に「壊れるぞ、壊れるぞ」というサインを出して欲しいのだが、たいてい、すごいラッシュで使用している最中に突然壊れてしまうのがパソコンとその周辺機器のような気がしてきた。

おじさんは拾えない。

2006年02月08日(水)

 日本には殺処分される犬がずいぶんいるということですし、化粧品や医薬品の動物実験に使われる生き物もたくさんいるそうです。「犬ちゃんはどうしているかなあ」という話になって「やっぱり運が良いとか悪いとかというようなことはどうしても避けがたくあるもんだねえ」と嘆息しました。

 息子がアルバイトをしている体育館のある公園では、昨日からの冷え込みで、また命を落としたホームレスの人がみつかったと言うことでした。時々、あることなのだと以前から聞いていました。「犬なら拾ってこられるけど、おじさんは拾ってこられないからなあ」と私。そう言いながら、以前は居候のいる家がいっぱいあったことを思い出していました。居候って物語や落語の中にはよく出てきますが、昭和30年代には、ほんとうに居候のいる家がありました。

 旧来の家族を解体して、新しい家族の形を追求するという小説が書かれはじめたのは80年代の半ば、つまり昭和の終わり頃でしたが、その頃から居候のいる家って少なくなってしまったみたいです。皮肉なことなのか、それとも必然なのか、どちらなのでしょう。それにしても、気の毒に感じることがあっても「おじさんは拾ってこられない」のです。人間のほうが過酷な現実に襲われる可能性があるような、そうでないような複雑な気持ちです。

かもめが飛ぶ

2006年02月07日(火)

 昨夜から今朝にかけて雪が降りました。うっすらと雪化粧です。かもめが飛んでいました。ふだん、かもめは東京湾や荒川の河口付近にいるのですが、風の流れや天候の具合によって川を遡ってきます。

 いつだったか、もうすごい数のかもめが飛んだ日がありました。家がまるごとかもめの大群のなかに飛び込んでしまったような感じでした。あれも冬の朝だったと記憶しています。今日は3羽ばかりが低く高く飛行していました。

 雪国ではまた大雪だそうです。

紅葉と桜

2006年02月05日(日)

 どうも「小説家の家」っていう呼び方は自分ではしにくいのですが、今のところはそういう名称にしておきます。そのうちい良い名前を考えたいと思っています。どう考えても「閣」とか「邸」それに「荘」なんて立派なもんじゃなくて「庵」みたいにまっこう臭い感じでもないし「亭」というほど優雅にもなりそうにないので、施主としては考えあぐねています。「小屋」ってのもあったけど、それとも違うし。

 いや、呼び方に悩んじゃましたが、それ!を建てようとしている敷地には大きな紅葉の木があります。それから桜の木。ゆずの木。以前の持ち主はここに家を建てて海に釣りに行くのを楽しみにしていたようです。だから春夏秋と楽しめる木を一本づつ植えていたんでしょう。
夏はとくに木がなくても裏に小さな崖があって、その上が雑木林になってますから、きっと蝉の声もうるさかったに違いないです。木が生えている土地が欲しいという条件で探してもらった場所です。目の前は田んぼが一面に広がっています。難点を言えば、いつもその場所までの道に迷うこと。車で行ってもなかなか探し出せないのです。つまり隠れ家。

 しばらくは「隠れ家」と呼んでおくことにしましょう。桜と紅葉のある隠れ家。でも桜の木古くなって病気にかかっています。これは切り倒して、房総の山に自生している大島桜を改めて植えたいと考えています。大島桜は染井吉野よりもずっと成長が遅いので、みごとな桜の木になる頃は、私はもうこの世にいないかもしれませんが、それもいいかもしれません。そう言えば、館山にあった家を処分した時も最後まで気にかかっていたのは庭の植木のことでした。

小説家の家

2006年02月04日(土)

 いつのまにか「小説家の家」という名前になったようです。とひとごとみたいに書いていますが、建築家の鈴木隆之さんにお願いして家を一軒建てようと思っています。鈴木隆之さんのHPを見ていると「小説家の家」ということで計画を進めていただいているようです。

 昨年から房総をうろうろしていたのはこの「家」のためです。先日、初めて模型を見せてもらいました。ええと大きなそろばん球を横に長く引っ張ったような家を計画していました。

 私の希望としては家の中と外のコントラストが出るようなかたちにして欲しいということ。濡れ縁とか廊下に匹敵するような空間、つまり家の外と内の中間的な空間が欲しいというというような感じでした。その他に細かい希望はたくさんあります。で、軒とテラスの関係はすごくすてきな設計をしてもらいました。それから屋根裏部屋のような二階のベッド・ルームも気に入ってますが、ただ心配なのは天井がないとものすごく暑いのではないかと思うのです。造形的に美しいということと、気候とあっているというのは、どこかに一致点があるのでしょうけれども「住んでみなくちゃ解らない」という気がどうしてもします。ああ、それから屋根裏部屋みたいな二階は子どもの時の憧れでしたが、雨が降ったらものすごく雨音でうるさいんじゃないかなあという不安もあります。そのあたりは現在の建材がずいぶんカバーしてくれるのかもしれませんが……。

 これからこまごまとした相談を詰めて行こうと思っています。

犬ちゃん騒動のうちに

2006年02月02日(木)

 犬ちゃんがうちにやってきたのは、ホリエモン逮捕のニュース特番の最中。で、そのあとはアメリカ産牛肉から背骨つきの肉が見つかったというニュース。今日の日経新聞朝刊は早やければ5月にイラクから自衛隊を撤収させるという記事を載せています。イラクの自衛隊は北の部隊から順次に派遣されていたのですが、とうとう東京の部隊まで南下してきました。練馬駐屯地の部隊から500名がイラクに派遣されたそうです。

 いろんなことがありすぎて、なにかなんがか解らなくなっているうちにオリンピックが始めって、移り気なワイドショーの目はきっとトリノに釘付けになってしまって、耐震構造偽装問題も、ライブドア事件も防衛施設庁の背任事件もぜんぶうやむやになって行くということになりそうな感じです。

 メディアはライブドアについて様々な疑いを報じ続けていますが、裁判所が認めた拘留期限は10日間。大騒ぎのわりには、最大20日まで認められる期限の半分しか認めませんでした。明日3日はその拘留期限切れの日。検察は拘留延長を申請するんだろうと思いますが、
もし検察がそれをしなかったり、あるいは裁判所がそれを認めないなんてことが起きたらどうなるのでしょう?

それにしても「額に汗して働く人」なんて言葉が空虚に聞こえるような使い方をされているのはずいぶん見かけました。株式のことも検察のことも知らない庶民の感情につけ込むような安易な発言を聞くだけでもいやだなあ。それだったら「金で人のこころも買える」というホリエモンの大見得のほうが言葉の使い方としてはきれいな感じがします。

   
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