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中沢けいコラム「豆の葉」
   
 

潮を被った水田に最初に芽を出した稗

2018年08月23日(木)

 仙台へ戻る電車の中で、佐伯さんと話をした。「津波を被った土地に最初に生えてくる植物はなんだろう?って前に聞いたでしょう」と佐伯さん。覚えてる。閖上を案内してもらった時だ。「分かったんだけど、ええと今思い出せない」もうみんなそういう歳になっているんです。遠い山に日が落ちました。

 佐伯一麦さんからメールをいただきました。津波で潮を被った水田に最初に生えてきたのは稗だったとか。稗が目立ち始めたと農民文学賞の受賞者の遠藤源一郎さんから聞いたと。仙台沿岸部で農業を営んでいる遠藤さんにもまたお目にかかりたいだけど。それで3年ほどするとコナギの紫色の花やミズオアイの花を見ることもできたと。稗が最初に芽を出したのは意外な気がしたのだけど、稗は寒冷に強い植物で、東北地方では縄文時代から常食されたそうだ


 小高の柳美里さんのところへ行った時は帰りを急いでいたから行きそびれたけど、小高には埴谷島尾記念文学資料館もあったけ。こんど行こうっと。
 小川国夫さんが08年4月に亡くなる直前に「南相馬に行きたい」とおしゃっていたのは小高の資料館を含む地域だったみたいだ。柳美里さんと佐伯一麦さん、それに私の3人で顏をそろえるのは川村二郎さんのお葬式以来だって話になったけど、あの時、小川国夫さんは新横浜まで来ていたのに「お葬式はイヤだなあ」って、なかなか妙連寺まで現れなかった。それからすぐにものを召し上がらなくなり、4月には亡くなられたのだけど、その前に南相馬に行きたいとおしゃっていた。
 

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